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2026年3月15日(日)
代償分割があった場合の相続税の取得費加算 ~税金相談室Q&A
代償分割があった場合の相続税の取得費加算|税金相談室Q&A
Q.代償分割をした場合、相続税の取得費加算はどう計算する?
相続財産の大部分が土地だったため、代償分割を行いました。この場合、相続税の取得費加算はどのように計算するのでしょうか。相続後に土地を売却することになったのですが、計算結果がどうもおかしくなってしまいます。
相続財産と遺産分割の内容
- 相続人:AとBの2人(法定相続分はそれぞれ2分の1)
- 相続財産:2億5,000万円(土地2億円+その他財産5,000万円)
- 分割方法:Aがすべての財産を取得し、代わりにBへ1億円を支払う(代償分割)
- Aの相続税額:1,500万円
代償分割とは
代償分割とは、特定の相続人が財産を取得する代わりに、他の相続人へ金銭などを支払うことで遺産分割を行う方法です。
相続税の取得費加算の基本計算式
(1)譲渡資産が土地等の場合
相続税額 × すべての土地等 ÷ 相続財産
(2)譲渡資産が土地等以外の場合
相続税額 × 譲渡した資産 ÷ 相続財産
通常の式で計算すると起こる問題
Aが相続した土地2億円を売却した場合、上記の計算式に当てはめると次のようになります。
1,500万円 × 2億円 ÷ 1億5,000万円 = 2,000万円
- Aの相続税額:1,500万円
- 譲渡した土地:2億円
- 相続財産:2億5,000万円 − 代償金1億円 = 1億5,000万円
この計算では、支払った相続税(1,500万円)よりも取得費加算額(2,000万円)の方が大きくなってしまいます。
しかし、実際の税務ではこのような計算にはなりません。
なぜ計算がおかしくなるのか
原因は、次の点にあります。
- 分子(譲渡した土地2億円)には代償金1億円が考慮されていない
- 分母(相続財産1億5,000万円)には代償金1億円が控除されている
つまり、分子と分母の計算条件が一致していないため、取得費加算額が過大に計算されてしまうのです。
代償分割がある場合の圧縮計算
このような場合は、分子の金額を次のように調整して計算します。
分子の調整計算
1.譲渡資産が土地等の場合
すべての土地等 − 代償金 × すべての土地等 ÷ (相続財産+代償金)
2.譲渡資産が土地等以外の場合
譲渡した資産 − 代償金 × 譲渡した資産 ÷ (相続財産+代償金)
つまり、分母から代償金が控除されている場合は、分子からも代償金に対応する部分を控除して計算条件を揃える必要があります。
具体例での計算
まず分子の計算を行います。
2億円 − 1億円 × 2億円 ÷(1億5,000万円+1億円)= 1億2,000万円
この金額を取得費加算の計算式に当てはめると、
1,500万円 × 1億2,000万円 ÷ 1億5,000万円 = 1,200万円
このように、代償分割がある場合は取得費加算の金額を圧縮して計算する必要があります。
代償分割でよくある計算ミス
代償分割がある場合、この調整計算を行わないケースが実務上意外と多く見られます。
相続財産を売却する際は、取得費加算の計算方法に十分注意しましょう。
注意事項
※本文で紹介した内容は概略となります。詳細については税務署または税理士などの専門家にご確認ください。また掲載内容は作成時点の法令に基づいています。実際の取引では最新の法令をご確認ください。
免責事項
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