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第9回:返済方法の選び方(元利均等返済と元金均等返済)
第9回:返済方法の選び方(元利均等返済と元金均等返済)
住宅ローンの広告やHPを見ていると、優遇金利や金利のタイプ(固定金利型・変動金利型など)はとても目につきやすく記載されていますが、あまり目立たず(というか、よく探さないと分からないくらい)ひっそりと記載されている項目があります。それは、【返済方法】(元利均等返済/元金均等返済)です。
■元利均等返済
元金と利息を合算して毎月一定の額を返済していく方法で、住宅ローンの一般的な返済方法です。毎回、返済額が変わらないので、返済計画は立てやすいです。けれども、返済開始の頃は、利息の返済割合が高く、元金の返済がなかなか進まないといったデメリットもあります。
■元金均等返済
名前の通り、元金を均等に返済していく方法です。元金部分の返済に上乗せして金利の返済もあるため、当初の返済額は高めになりますが、返済が進むにつれて利息を含めた返済額は少なくなっていきます。また、元金部分の返済が早く進むため、トータルでみると利息は少なくてすみ、総返済額は元利均等返済よりも少なくなります。
具体例で比較をしてみましょう。
(例)借入額:3000万円、返済期間:35年、金利:2.0%、全期間固定金利型 の場合
【元利均等返済】毎月の返済額:99,378円、利息総額:11,739,108円
【元金均等返済】初回の返済額:121,428円、10年後(120回目)の返済額:107,142円、
20年後(240回目)の返済額:92,857円、利息総額:10,524,999円
この例では、元金均等返済の方が、利息総額が120万円ほど少なくなります。(*端数処理によって、実際の金額と異なる場合があります。)
利息の総額を比較すると、元金均等返済の方がお得ではあるのですが、当初の返済額は高くなりますので、無理なく返済できるかどうか、よく検討する必要があります。
弊オフィスに相談にいらっしゃる方で、比較的、元金均等返済を利用する傾向があるのは、
「共働き夫婦で、2人が働けるうちに多めに返済し、教育費がかかる頃のローン負担を軽くしたいと考える方」
「定年前にできる限り多く返済して、老後のローン負担を軽くしたいと考える方」などです。
もちろん、「返済計画が立てやすいから」と元利均等返済を選ぶ方も多くいらっしゃいますので、ご自身のライフプランに合わせて、比較検討なさってください。
なお、フラット35は、元利均等返済も元金均等返済も取り扱っていますが、金融機関独自のローンによっては、元金均等返済を扱っていない場合があります。元金均等返済を検討している方は、必ず金融機関に確認なさることをお勧めします。
☆関連コラムもよろしければご覧ください。
●変動金利と固定金利、金利の決まり方
●頭金はいくらにする?
●家計に無理のない住宅資金とは?
■ご自身のライフプランに合わせて、返済計画をしっかり練りましょう!
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