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2025年4月1日(火)
『環境にやさしい家』の基本は、優れた住宅性能と耐久性
環境にやさしい家とは

今回は、『環境にやさしい家』について解説しましょう。
環境にやさしい家とは、環境になるべく負荷をかけずに快適な住環境を実現することです。環境にやさしい家の基本は、優れた住宅性能と耐久性です。断熱性能・気密性能に優れた家にすると、暖房・冷房のコストが下がります。また、耐久性に優れた家(家が長持ち)であれば、20年程度で取り壊すことがなくなりますので、家を取り壊すことによる廃棄物を大きく減らすことができます。なにより、優れた温熱環境を保つことができる住宅であれば、ヒートショックが原因となる住居内事故を減らす可能性が高まるほか、居室を断熱改修することで、アレルギー症状や血圧の安定化に効果のある可能性があります。※(独)東京都健康長寿医療センター 調査
環境にやさしい家の基本
- ・環境負荷を低減し、快適な住環境を実現
- ・優れた住宅性能と耐久性が重要
- ・断熱・気密性能が高いと、光熱費を削減できる
- ・耐久性が高いと、廃棄物を減らせる
- ・温熱環境が優れていると、健康にも良い影響がある

この住宅性能を向上させる取り組みとして、建築的な工夫をこらして快適な室内温度を維持するパッシブシステムと、住宅用太陽光発電システムなどのエネルギーを生み出す設備、蓄電池などのエネルギーを貯める設備などを採り入れるアクティブシステムがあります。代表的なパッシブシステムは、太陽がもたらす熱エネルギーを活用したソーラー住宅。先進的な工務店を中心に、現在では全国各地に普及しています。また、夏の日差しをブラインドなどでさえぎることで室内に熱を入れない工夫と冬の日差しを室内に取り込んで蓄熱する仕組み、室内の風の流れを工夫して夏の室内熱気を逃す設計などがあります。
アクティブシステムの代表例として、住宅用太陽光発電システムを屋根に取り付け、昼間は発電した電気を使いながら余った電気を売電する仕組みが普及していますが、同様に太陽熱温水器を屋根に取り付けて入浴や暖房に活用すること、雨水収集タンクを備え、雨水をタンクに収集して庭の散水などに再利用する仕組みもあります。
パッシブシステムとアクティブシステム
- パッシブシステム:建築的な工夫で室内環境を快適にする
- ・ソーラー住宅:太陽熱を活用
- ・日射遮蔽:ブラインドなどで日差しを遮る
- ・蓄熱:冬に日差しを取り込み蓄熱
- ・風の流れ:夏の熱気を逃す設計
- アクティブシステム:設備でエネルギーを生み出す、貯める
- ・太陽光発電システム:発電した電気を利用・売電
- ・太陽熱温水器:入浴や暖房に活用
- ・雨水収集タンク:雨水を再利用

住宅性能の向上や設計の工夫をはじめ、高価な住宅設備を導入することなく、環境にやさしい=光熱費の削減につながる方法として、できるだけ高効率照明器具(LED照明器具やHf蛍光灯器具)に変えたり、エアコンや冷凍冷蔵庫を最新の省エネ家電に変えるだけでも、ある程度の効果が見込めます。現在は、環境負荷が少ない省エネ住宅を建てることが基本です。
もちろん、リフォームでもいろいろな計画内容に応じて、環境負荷を減らすことができます。家を建てる、リフォームする計画を思い立ったら、住宅会社に相談するだけではなく、私たちのような中立的立場の家づくり相談もご利用いただくことで、より自分たちの暮らしにマッチした家づくり計画を検討することができるはずです。
環境負荷を減らすための身近な工夫
- ・高効率照明器具(LED照明器具など)を使用
- ・省エネ家電に買い替え
- ・省エネ住宅を建てることが基本
- ・リフォームでも環境負荷を減らすことができる
家づくり相談の重要性
- ・住宅会社だけでなく、中立的な立場の相談も利用する
- ・自分たちの暮らしにマッチした家づくり計画を検討
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