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2025年4月1日(火)
新築・リフォームともに「老い」の暮らしをイメージする
新築・リフォームともに「老い」の暮らしをイメージする

今回は、家を建てる、リフォームする計画を立てるとき、必ず考えなければならないことについて解説しましょう。それは、ご自身の加齢(老い)に伴う住まいと暮らしの変化について、きっちりイメージして、設計段階から暮らしの変化に備えておくことなのです。現在家族が抱えている問題は、設計や施工のよしあしで改善することができます。設計や施工で具体的に改善できる可能性が高い項目を挙げてみましょう。
家づくりにおける「老い」の視点
- ・新築・リフォーム計画時に将来の加齢に伴う変化を考慮
- ・現在の問題は設計や施工で改善可能
できる可能性が高い改善項目

- ・住み心地や暮らしやすさ
- ・快適さ
- ・自分たちや子どもたちの健康や美容
- ・家族の精神状態の健全さ
- ・家族仲や家族それぞれの性格
- ・家族それぞれの感性
改善可能な項目
- ・住み心地や暮らしやすさ、快適さ
- ・健康、美容、精神状態
- ・家族関係、性格、感性
- ・将来の変化を予測するのは困難
ただし、上記に挙げたことは、現時点で改善できたとしても、将来にわたって改善できるかどうか。また、設計の検討段階や引き渡し直後では、自分たちの将来でも適切に改善されているかどうかを判断するのは困難です。その理由は、自分自身が老いたときの日々の生活が具体的にイメージできないことから来ています。自分自身が年老いたとき、必ず訪れることが身体の変化と暮らしの変化。身体の変化に伴う暮らしの悩みについて、いくつか挙げてみましょう。
将来の変化に対応する難しさ
- ・現時点での改善が将来も適切であるか判断は困難
- ・老後の生活を具体的にイメージするのが難しい
加齢に伴う新たな悩み

- ・足腰が弱くなり、階段の上り下りが辛くなる
- ・廊下が狭くて、車椅子の取り回しがたいへん
- ・室内で杖を使うのがたいへん
- ・新たに玄関・廊下・階段や浴室・洗面・トイレに手すりを付けたい
- ・立ち上がるのがたいへんなので、低い椅子に腰掛けてテーブルで食事をしたい
- ・食事の用意や後片付けがたいへん
- ・耳が遠くなったり、目が悪くなったり、物忘れがひどくなる
- ・普段使う部屋以外は、掃除も行き届かず、使うこともない
- ・固定資産税など、住宅にかかわる税金の支払いがたいへん
- ・光熱費や家の修繕費の負担が重い
- ・草むしりや庭木の手入れなどがたいへん
- ・暖房機器の準備や片づけ、雪かきや雪おろしがたいへん
- ・こまごました家事がおっくうになる
- ・買い物がたいへん
加齢に伴う身体の変化と暮らしの悩み
- ・身体機能の低下(足腰の衰え、視力低下、聴力低下)
- ・バリアフリー対策(手すりの設置、車椅子対応)
- ・家事の負担増(食事の準備、片付け、掃除)
- ・経済的な負担(税金、光熱費、修繕費)
- ・その他(庭の手入れ、雪かき、買い物)
自分たちの老いに伴い発生する上記のことについて、いくつかは新築・リフォームの設計時にあらかじめ配慮することで、そのときになっても慌てずに済みます。
設計段階での配慮
- ・老後に発生する問題の一部は設計時に対応可能
- ・将来を見据えた家づくりを
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