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情報収集が特に難しい、二世帯住宅のポイントとは
家づくりを検討するにあたり、親からの資金援助やコスト削減を目的に、新築での二世帯住宅や中古住宅を買って二世帯住宅を建てる、地元に帰って実家をリフォームするなど、二世帯住宅についていろいろ調べたり口コミを調べたりすると、とたんに確度の高い情報に乏しく、なんらかのバイアスがかかった情報しか見当たらない、という経験をお持ちの方は多いのではないでしょうか。
1 二世帯住宅のパターン
一般的には親世帯・子世帯の二世帯同居となりますが、核家族化・単世帯化が進んでいる現在、いろいろな家族の関係が希薄になっており、家族のありかたも多様化していることからきています。また生の声とは、インターネット検索で上位に上がってくる口コミサイトでは、ベタ褒めの記事、または都合の悪い点を羅列するような記事を目にすることが多いですが、二世帯住宅においては家そのものの問題というより、家族関係の問題に起因する問題がより深刻に語られることが多く、バイアスがかかった口コミにより、二世帯住宅に起因する本質的な問題点が見えにくくなる、ということが多いようです。
二世帯住宅を建てた後で、いろいろな問題に直面しても、建て直すことは現実的には不可能です。
2 二世帯住宅を建てる際には、一般的な単世帯住宅を建てる以上に慎重な検討が求められる
二世帯住宅のデメリットとしてよく取り上げられるのが家族同士の人間関係ですが家族同士の人間関係を悪化させないため、計画段階から配慮すべき点がいくつかあります。
まず、二世帯住宅における建築プラン主導権は、一般的に親世帯になることが多いようですが、親世帯・子世帯、またはそれに類するいずれかの世帯が主導権を握っていても、プランの打ち合わせは両世帯同時に行い、プラン決定までのプロセスを含め、すべての議事を文書にて管理します。(メール・メモ・手書きシート等)
さらに、すべての情報を2つの世帯で共有することが最も重要です。これだけでも、世帯間での無用なもめ事が避けられます。
続いて大切なポイントは、両方の世帯ともキッチンのグレードを揃えること。
キッチンは女性にとって大切な場所。それだけキッチンの使い方にはそれぞれのスタイルがあります。冷凍冷蔵庫とシンク・コンロの位置関係に代表される長年かけて培ってきた家事動線をはじめ、オーブンレンジの位置、調味料やカトラリー、いろんな大きさの鍋や調理器具の収納場所に代表される使い勝手とは、そう簡単には変えられないものです。そんな強いこだわりがあるキッチンについて、それぞれの世帯のキッチンのグレード(価格帯)が違っていたらどうでしょう。
最初の頃はキッチンのグレードが違っていてもそんなに気にならないとしても、長い年月を経ることで、カウンター天板や面材の傷み具合も違ってきますし、そのキッチンの傷み具合の差が、嫁姑の関係悪化の原因になるかもしれません。
上記に述べたつのポイントは、プラン検討段階で十分に対応できることです。入居した後では簡単に変更できなくなってしまうので慎重な検討を要する二世帯住宅ですが、いくつかある検討のポイントを外さないだけでも、入居後の満足度は大きく異なります。
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