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方位(道路付け)によって、日当たりは大きく変わる
日当たりは、敷地のどちらに道路がついているかによって、大きく変わります。道路の幅、ならびに夏と冬、周辺の建物状況によって敷地への日当たりは大きく変わりますが、最も日当たりが悪くなる可能性があるのが、南側に道路が面している土地です。
これは「南入り」と呼ばれます。
南に道路がある場合のポイント
南側に道路があること、そして玄関が南に面していることから、玄関が明るくなり家全体の見た目が明るくなる点で、「南入り」は多くの方々に好まれます。ただし、玄関が南側にあることで、大きな欠点が出てきます。
それは、道路を通る人や訪ねてくる来客から、リビングと庭の様子が見えやすいという問題です。玄関に向かうと、意識しなくても視界にリビングの様子やリビング前の庭の様子が見えてしまいます。間取りや外構デザインによっては、門扉のところから玄関とリビングの窓・庭が見えてしまうケースもありえます。
玄関からリビングが丸見えということは、居留守を使いにくいほか、リビングの窓は常にカーテンを閉めておかないと、道路を通行する方々や訪問する方々へのプライバシーを保つのが難しくなります。
プライバシーを考えると、どうしても南側にリビングを配置するのをためらってしまいますが、そうなると、リビングの日当たりは諦めざるおえません。
北に道路がある場合のポイント
一方、北側に道路があると、南側に玄関があるのと違い玄関が暗く陰気な印象になりがちです。道路から見た家全体の見た目も、北側には窓が少なく、北側の各々の窓が小さくなることから、南側に道路がある場合と比べて陰気な印象になりがちです。南側に背の高い建物があると、冬場に日差しがさえぎられる可能性があることも欠点のひとつです。これは「北入り」と呼ばれます。
ただし、北側に道路があると大きな長所があります。それは、リビングと庭のプライバシーを守りやすいこと。北側に面してリビングを配置したり、大きな窓を配置する方はそう多くないことから、結果として道路からリビングの窓や庭が見えなくなります。
ただし、南側に面した"お向かいさん(ご近所さん)"からは、自宅リビングと庭が見えてしまいますが、常識的に考えると"お向かいさん"(ご近所さん)はいちいち裏の家のリビングをジロジロ眺めたりしないと思います。また、隠れたメリットはもう一つあります。北側に道路があると、家全体の印象が陰気になりがちなので、南側に道路がある土地より、そもそもの販売価格設定が割安になるケースもありえます。
東側に道路がある場合と西側に道路がある場合のポイント
では、東側に道路がある場合と西側に道路がある場合は、どんな日当たりになるでしょうか。
東側に道路があると、東側が道路で開けるので朝日を有効に取り入れられます。これは「東入り」と呼ばれます。イメージとしては、朝の日射しを浴びながら目覚め、朝食の時間を過ごす感じ。イメージが良いので、東側に道路がある物件は南側に道路がある土地の次に人気があります。
しかし、東側に道路があることによる欠点もあります。西側が開けていないことから、午後からの日当たり条件は弱くなります。午後からの日当たりが少ないことから、夏は暑さが和らぐ可能性があるかわり、冬は日差しが少ないことで寒くなりがちです。
西側に道路があると、西側が道路で開けているので午後からの日当たりが見込めます。よって、冬でも日差しが続くので、寒い冬でも日中は暖かく過ごせます。しかし、夏の西日も強く当たることが多いため、それなりに住宅性能が高い仕様にしておかないと、午後から暑くなってしまいます。これは「西入り」と呼ばれます。西側に道路がある場合の隠れたメリットもあります。建物に強い西日があたるゆえ、昔から西日を忌み嫌う方々がいらっしゅいます。結果として、東に道路がある土地より、わずかながら安く土地を購入できる可能性があるのです。
東側に道路・西側に道路がある土地のどちらにも共通していることは、道路面に玄関を配置することで、リビングやダイニングを南側に並べやすいこと。あわせて、南側が道路に面していないことから、それなりのプライバシーを確保できるメリットもあります。
このように、どの方角に道路が面しているか、という立地条件も、土地を選ぶ際に大きなポイントとなります。
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