住宅関連記事・ノウハウ
本格的なテレワークに適した間取りとは
本格的なテレワークに適した住環境を検討する場合、たとえば以下のような間取りを検討してみましょう。
・個室=書斎などの専用のワークスペース
・半個室をLDKなどにつなげた、独立したワークスペース
・ロフトやスキップフロア=個室と半個室に近いイメージで使う
・共用スペース=LDKや寝室の一角をワークスペースとして兼用
書斎などの独立ワークスペース
書類作成や調査、執筆など、集中できるワークスペースを確保する場合、書斎といった個室を検討する必要があります。注文住宅で戸建を新築するとき、テレワーク環境を充実させたりフリーで活動する場合は、ほぼ個室が必須です。
個室であれば、オンライン会議のときに家族の話し声や生活音を気にすることもなく、会議に集中できます。話すときはもちろんオンライン会議で注目される《生活感を感じさせないリアル背景》も用意できます。
テレワーク用の個室は、食事・睡眠といった生活空間と分けるのが理想ですが、可能であればLDKや寝室近くに個室を配置すると、家族との自然なコミュニケーションがとりやすくなります。
LDKにつなげた独立ワークスペース
現実的な問題として、個室を確保するのが難しいことが多々あります。その場合、LDKや寝室の一角にデスクを設置し、テレワークするための半個室を設ける方法があります。
もちろん専用個室ほどの遮音性は期待できませんが、家具やカーテンなどを間仕切りにしたり、デスクの向きを工夫、間仕切り壁をつくる、LDKと雰囲気を変えて落ち着いた色合いの壁にする、資料やオンライン会議用ヘッドセットなどのテレワーク関連の道具を片付ける収納棚などをつくることで集中しやすい空間になります。
また、仕事の合間に息抜きする趣味の部屋も兼ねると隠れ家のような空間が確保できます。テレワークは、オンとオフの切り替えがたいへんなので息抜きしやすいように、いろいろ工夫してみることをおすすめします。
ロフトとスキッププロアをワークスペースに
LDKにつなげるワークスペースのひとつの考え方として、縦方向の空間であるロフトやスキップフロアを使って半個室のような空間にすることもできます。
ロフトではより個室に近づけるために、LDKに面した仕切る壁を適度に配置して、こもりやすい空間にすると良いでしょう。スキップフロアであれば、壁まではいかなくても目隠し程度に仕切りを高くするなどの対応は可能です。
双方とも適度な距離を保てるため、家族の気配を感じながら仕事に集中しやすい環境になります。
部屋の一角をワークスペースに
個室・半個室・ロフトもスキップフロアも難しい場合、LDKの片隅に共用ワークスペースを設置する方法があります。
共用ワークスペースを設置する最大のメリットは、家事や子育ての合間に仕事にとりかかることができること。小さい子供がいる時期はリビングで仕事。いずれオフィスに復帰する予定の方に向いています。
もちろん、オンライン会議における家族への遮音性の問題はもちろん、家族に嫌われる【仕事してるぞオーラ】、オンライン会議中に気になる家族の会話・生活音やプライベート空間を消し去ることはさすがに難しいことです。
対策として、オンライン会議など声を出す仕事や締め切り間近の追い込み時期は家族と過ごす時間をずらす、PCの向きやカメラの配置を工夫、ヘッドセットのマイクではなくスタンドマイクを使う、バーチャル背景の選び方を工夫することで、家族から苦情が来ることは少なくなるかもしれません。
さて、テレワークを始めてみるとよくわかる最大の悩みとは、間取りはもちろんのこと、働きすぎない業務時間管理とオンライン会議の段取り。個室・半個室であれば、業務時間管理に注意を払うことがポイントです。家族との共用スペースは、オンとオフの切り替え、オンライン会議をひとひねりすることで、理想を言えばキリがありませんが、なんとかなるものです。
次回はテレワークにおいて、生産性を高め、オンとオフを切り替えやすいアイデアを解説します。(記事はこちらからどうぞ)
関連記事
- 立地のメリット・デメリットをしっかり把握しておく
- 新型コロナウイルス感染の不意打ちに備えた住宅ローン選び
- テレワークで明らかになった不満と家づくりのポイント
- テレワークで生産性を高める工夫
- 万能空間《玄関土間》は収納だけでなく、家事室にも最適!
おすすめ特集
人気のある家をテーマ別にご紹介する特集記事です。建てる際のポイントや、知っておきたい注意点など、情報満載!