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住宅関連記事・ノウハウ

住生活コンサルタント 早坂淳一 ネクスト・アイズ株式会社高市内閣発足を踏まえ、今後の住宅取得支援策を推測してみる

はじめに

現時点では確定できないものの、最強の節税対策ともいえる制度である住宅ローン減税について、現時点での状況は、国土交通省の2026年度予算概算要求において、住宅関連の概算要求にて最も興味をひいたのがストック循環促進高性能賃貸への支援策でした。

令和8年度国土交通省予算概算要求概要はこちらから

令和8年度 住宅局 関係予算概算要求概要はこちらから

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国土交通省住宅局の2026年度関係予算要求額の概要

国土交通省住宅局の2026年度関係予算要求額は、2,068億円(前比120%)。重点施策は以下4点です。

国土交通省 住宅局2026年度 関係予算要求額の概要

2026年度の国土交通省住宅局の予算要求は、以下の4つの柱を中心に構成されています。

項目概要・主な事業狙い・期待効果
① 住まい・暮らしの安全確保・住宅・建築物耐震改修事業の延長・拡充
・密集市街地の延焼対策、水害ハザードエリアの防災改修支援
暮らし維持のための安心・安全確保モデル事業(地域工務店グループの防災体制支援)
災害時の住まい確保や地域復興を支える体制整備。地域工務店が担う生活再建力の強化を図る。
② 既存ストックの有効活用住宅ストック循環促進事業(新規)
└ インスペクション結果の情報開示支援
└ 売買時の教育活動・消費者保護の推進
中古住宅市場の透明性向上と流通促進。既存住宅の価値再生と資産循環を目指す。
③ 多様な住まいの確保・サービス付き高齢者向け住宅整備事業の延長・見直し高齢化社会に対応し、誰もが安心して暮らせる住環境を整備。
④ 持続可能な社会構築省エネ賃貸住宅供給促進事業(新設)
└ ZEH水準賃貸住宅への支援(現状19%)
住宅・建築物省エネ改修推進事業
・サステナブル建築物等先導事業(省CO₂先導型)拡充
省エネ性能の高い住宅普及を促進し、持続可能な建築・都市環境を推進。
⑤ 建築DX・GX推進建築行政DX総合推進事業(新設)
└ 建築確認のオンライン化
└ BIMデータの活用促進
・LCA推進・BIM活用を支援する建築物GX・DX推進事業(継続)
デジタル技術による業務効率化・省力化。設計から施工までのデータ活用を促進。

さらに詳しい情報は、国土交通省 住宅局 公式サイトをご確認ください。

住宅ローン減税の延長も

国土交通省では、2026年度予算概算要求において来年度の税制改正要望もとりまとめています。みなさまご承知の通り、現時点における住宅ローン減税については2025年度末が適用期限です。多くの方々にとって、住宅価格の上昇によって住宅の取得が難しくなっている現在。主に家族構成の変化などをうけた居住ニーズの多様化や脱炭素という社会課題に応じた支援策は、国の施策として欠かせないこと。

これらの社会課題を解決する施策として、所定の措置を講じるよう求めています。

この施策は住宅ローン減税だけではありません。認定住宅を現金で購入する方々に向けた投資型減税はもちろん、新築に対する固定資産税の減額もあわせて検討としています。具体的には、固定資産税の減額、認定長期優良住宅の特例(不動産取得税・固定資産税の軽減)は、それぞれ2年間の延長を求めています。

同様に、耐震バリアフリー省エネ3世代同居長期優良化リフォームに対する所得税・固定資産税の特例措置も2年間の延長を要望しています。

高市内閣における上記概算要求の実現可能性

みなさまご承知の通り、10月21日に高市内閣が発足しました。高市内閣の最も大きな課題は、物価対策と景気回復、そしていまや大半の方々に高値の花となってしまった、住宅と不動産市場の安定です。

住宅と不動産の要となる国土交通大臣には、金子 恭之大臣が入閣。金子大臣に対し、高市総理からは個別に、▼インフラの老朽化対策を加速させるなど国土強靱化のための取り組みを推進すること▼地方を含めた交通網や物流インフラの整備を推進することなどの指示を受けたとのことです。ガソリン暫定税率廃止など、優先順位が高い政策を前に財源確保が大きなポイントになりますが、財源確保は旧大蔵省出身の片山 さつき財務大臣の手腕にかかっています。

住宅政策と不動産政策においては、地方を含めたインフラ整備により市場の有効需要を増やし供給力を上げるための積極的かつ機動的な財政出動、ならびに首都直下型地震やゲリラ豪雨、大型化する台風等に備えるため、被害を最小化し被災しても迅速に回復できる国づくりを目指すための公共事業野の拡充などが期待できます。

住宅ローン控除の動向

現行の住宅ローン控除制度は2025年末までの入居が対象です。現時点では、その後の延長の有無が注目されています。

高市内閣が成長戦略を支えるための積極財政の推進を掲げている以上、12月に発表される令和8年度税制改正大綱において、住宅取得等促進策の要として、

  • ・ 住宅ローン減税の2年延長
  • ・ 認定住宅の投資型減税
  • ・ 新築住宅に係る固定資産税の減額措置
  • ・ 認定長期優良住宅に係る不動産取得税・固定資産税特例措置
  • ・ 居住用財産の買換え等に係る所得税・個人住民税特例措置
  • ・ 既存住宅のリフォームに係る所得税・固定資産税特例措置

など、個人等の住宅に関わる支援制度は、来年度も引き続き延長になるものと想定できます。ただし、上記の特例措置が延長になることと引き換えに、空き家問題や相続問題に対する具体的な対策(制度変更)が、今後の住宅政策の焦点となる可能性として留意しておく必要はあるでしょう。

長期金利超長期金利の上昇はじわじわと

株高・円安の大きな声を前にさほど注目されない内容ではありますが、債券市場において長期金利・超長期金利の上昇はじわじわと進行しています。※日本10年国債利回りについて、執筆時点における直近1年の動向は、2024年11月5日の0.9291%を底値に、2025年10月8日に1.7039%まで上昇。

参照Trading Economics(外部サイト)こちらから

この長期金利の上昇をみると、フラット35に代表される全期間固定金利型住宅ローンもご検討中の方々にとっては融資実行のタイミングに金利が上昇している可能性は高いと考えられるのです。家づくりの計画段階から融資実行のタイミングを見計らって、保証料や融資手数料などの諸経費も織り込んだ実際の返済額を基準に、複数の住宅ローンを比較検討しておく準備を進めたほうが良いでしょう。

また、長期金利の上昇は、遠くない時期に政策金利も上昇をはじめるサイン。すなわち、来年度は変動金利にせよ、全期間固定金利にせよ、住宅ローン金利は確実に上昇していくものと考えて間違いないでしょう。さらに、住宅に限らずあらゆる物価が上がり、現時点では物価高に対する強力な歯止めが見当たらない現在。家を建てる・リフォームする決断を先延ばしにすればするほど、結果として損をしてしまう可能性が高まるとも考えられます。

つまり、建て替え時期を迎えている我が家を前に、金利上昇や物価高を理由に萎縮してしまうのではなく、このチャンスを活かして住まいの質を向上させる、という取り組みを進めたほうが、後々損しない家づくりにつながってくることでしょう。

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住生活コンサルタント 早坂淳一住生活コンサルタント 早坂淳一

住生活コンサルタント 
早坂淳一
ネクスト・アイズ株式会社

大手百貨店にてクレジットカード事業の立ち上げやポイントカードシステムの運用、全店販促支援システムの運用、売場リニューアルプロジェクトなど、新規事業を中心とした業務に従事。 その後、携帯キャリア店舗改善プロジェクトや不登校児童・生徒活動支援プロジェクト、工務店支援プロジェクトに従事したのち、工務店にて営業を経験し、現在は第三者機関ネクスト・アイズにて、住宅コンサルタントとして活躍中。

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