住宅関連記事・ノウハウ
2025年11月1日(土)
高市内閣発足のタイミングで、環境省と経産省の来年度概算要求を振り返ってみる
はじめに
いろいろな紆余曲折はありましたが、初の女性首相である高市早苗内閣が発足。初閣議で物価高対策を指示したのち、今秋の臨時国会で経済対策の財源の裏付けとなる補正予算案を提出します。
史上最高値の更新が続く株高や円安ドル高をはじめ、金(ゴールド)価格が2万円の大台に到達したりというなか、普段の生活でコメ価格をはじめとする物価高に喘ぐ日々が続いている状況で、高市内閣は初閣議で物価高対策の指示、臨時国会での補正予算案提出と、矢継ぎ早に打ち出される経済対策の数々に期待が高まります。
政策金利の利上げについて、10月利上げの可能性はほぼなくなったものの、12月の日銀政策決定会合において政策金利が利上げになる可能性は、10月下旬における各アナリストの意見を見渡すと12月利上げの可能性は50%という想定。
また、10年国債金利をはじめとする長期金利は、ここ1年の傾向を見る限り上昇基調が続いていることから、2026年の住宅ローンは金利がさらに上昇
という想定のもと家つくりの計画を進めていくことが、いままで以上に重要になってきます。そのような社会与件のなか、改めて環境省と経産省の来年度概算要求を振りかえってみました。

環境省 2026年度概算要求のポイント
環境省の2026年度概算要求は、前年比119%増の7,097億円。
今年度と同様、経産省・国交省と連携して住宅分野の脱炭素化を図る住宅の脱炭素化推進事業
(90億円)を盛り込み、戸建住宅・集合住宅のZEH化・省CO2化促進事業
を通じて戸建て住宅等のZEH化支援を続けます。
今年度との違いは、戸建てZEH支援額が省エネ基準の地域区分に基づく支援額。地域によって、10万円の差が出るようになっており、寒い地域への支援を重視します。加えて、蓄電システムや電気自動車(EV)充電設備などについても別途補助を行います。既存住宅の改修については、ZEH水準の要件を満たすことで、最大250万円を上限に費用の3分の1を補助するとしています。
さらに既存住宅の断熱リフォーム支援事業
として、住宅全体を改修するトータル断熱
、主要居室の部分断熱改修を対象とする居間だけ断熱
の2パターンを設定。トータル断熱
は住宅全体の一次エネルギー消費量のうち暖冷房エネルギー削減率が15%以上が要件。居間だけ断熱
は居間(主要居室)の全ての窓を改修することが要件となっています。
トータル断熱
・居間だけ断熱
とも、断熱材・窓の断熱改修と同時に実施する玄関ドア、間仕切り壁、最上階以外の天井断熱改修も対象となります。
| 住宅の種類 | 補助対象内容 | 補助率 | 上限額 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 既存戸建住宅 | リフォーム・断熱改修など | 工事費用の3分の1 | 最大120万円/戸 | 高断熱リフォームやエネルギー効率改善が対象。長期優良住宅リフォームと併用可能。 |
| 集合住宅(共用部・戸単位) | 共用部改修・専有部の断熱・玄関ドア改修など | 工事費用の3分の1 | 15万円/戸※玄関ドア改修を含む場合は20万円/戸 | 集合住宅の性能向上リフォーム支援に該当。玄関ドア改修時は上限額アップ。 |
経産省2026年度概算要求のポイント
経産省の2026年度概算要求は、今年度の当初予算を3,248億円上回る2兆444億円。
うち、GX推進対策費7,671億円を含むエネルギー対策特別会計には1兆4,551億円が計上されています。
住宅関連の概算要求を紐解くと、今年度に引き続き高効率給湯器導入促進による家庭部門の省エネルギー推進事業費補助金
として、550億円が盛り込まれています。この事業は、一般家庭向けにヒートポンプ給湯器や家庭用燃料電池等の高効率給湯器の導入支援を行うもので、補助を受けるには昼間の余剰再エネ電力を活用できる機種や、性能の高い機種を導入するなど、一定の要件を満たす必要があります。さらに、高効率給湯器の導入にあわせ、古いオール電化住宅の高額な電気料金の原因となっている蓄熱暖房器等を撤去する場合には加算措置があります。
またクリーンエネルギー自動車導入促進補助金
に1,050億円を計上。
個人住宅などへのVtoH充放電設備の購入費ならびに工事費の補助があります。今年度と同様な内容であれば、EV(電気自動車)だけではなくトヨタプリウスPHVなどのPHV(プラグインハイブリッド車)も対象になりそうなので、無理してEV(電気自動車)を買わなくてもよさそうです。
今後の環境省・経産省の補助事業を踏まえ、住宅ローン審査の準備を始める
上記の環境省・経産省の概算要求は、もちろん今後の国会で審議されることから、来年度からすべての事業が始まる訳ではありません。事前の予測通り、高市内閣の金融政策スタンスは拡張路線と目されておりますが、ここでストッパーとなるのが片山さつき財務大臣が掲げている緊縮財政スタンス。
際限なく金融政策の拡張を続けていくと、行き着く先はハイパーインフレの到来であることは間違いないだけに、高市内閣には拡張しつつも適宜手綱を締めるバランス感覚が求められます。さらにFRB(Federal Reserve Board/連邦準備制度理事会)の利下げをうけ、いままで以上に大きな円安が続く可能性が少なくなり、日銀にとって次の利上げを見極める時間的余裕が生まれています。
あわせて、現在の円安水準を基準とした為替の小幅変動が続く見通しが続くなら、輸出企業の企業収益はさほど減らないと想定できます。不動産価格の高騰はいまだ続いておりますが、各省の住宅関連補助事業は政治情勢次第によって、補正予算の閣議決定をうけ補助事業が前倒しになる可能性は十分にあり得ることです。
ただ、補正予算の閣議決定から補助事業が始まるまで、いままでの経緯を踏まえるとおおよそ3ヶ月以上かかる可能性が高いことから、補助事業が開始されたときは住宅ローン金利が上昇している可能性は高いと考えられます。
現在家づくりをご計画のみなさまにおいては、より上昇する可能性が高い住宅ローン審査金利
(各金融期間が住宅ローンを審査する時に参照する金利。実行金利より高い金利を設定することが一般的)に備え、使わないクレジットカードの整理やマイカーローン(残クレ含む)の整理・キャリア変更などを活用した機種変更でスマホ本体分割払い分を清算するなど見えない借金
を減らす準備にかかったほうが良いかもしれません。
家族で新居の夢を語り合うことは、将来の生活の質
を高めるにはたいへん重要なこと。でも、その夢を実現させるために必要な融資の裏付け
の準備に今から取りかかっても決して遅くはありません。
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