住宅関連記事・ノウハウ
2025年4月1日(火)
お庭で何する?活用方法のご提案
お庭のあるライフスタイルは、100人に100通りの愉しみ方があります。昔は家の中から「眺める庭」が中心でした。それが今は使う庭・遊ぶ庭へと変わってきています。

アウトドア・リビング&ダイニング生活の第1ステップは「そこで何をしたいか どう楽しみたいか」というところから始まります。最初からこんなことをしたいと具体的にはっきりと言える人は少ないでしょうね。そこで、ガーデニング雑誌をぱらぱらめくったり、お友だちのお宅や、ご近所に素敵なお庭があればぜひとも見せてもらいましょう。「あっ、いいな!」と感じるお庭には、住む人の想いが表現されているはずです。「この人はきっとお庭で気持ち良くお昼寝したかったんだ。」「ここはプロヴァンス気分で、週末のアウトドアリビングを楽しみたい人のお庭なんだ。」とか「わたしなら、おしゃれなオープンカフェみたいにして、お友だちを呼んでお庭でおしゃべりしたいな。」とか「星空を眺めながらワインでも飲んだら気持ちいいよね。きっと。」など、あなたがお庭で楽しみたい場面がきっと見えてくることでしょう。
庭ごはんを楽しもう

最近、特に関心を集めている庭ごはん。お庭のプランターで栽培したとても安心で美味しい野菜やハーブを摘んで、休日は家族そろってランチをするなんて素敵だと思いませんか。また、お庭にながし台と収納を設置すればおしゃれなガーデンキッチンになり、開放的な空の下で日差しを浴びながら調理して、微風を感じながら食事が楽しめます。さらに、バーベキューグリルなどを備えつければ、ナチュラルでスタイリッシュな暮らしが垣間見えるシンボルアイテムになりそうですね。
「ちょっとそこのローズマリーを摘んでちょうだい。お肉がとっても美味しくなるから。」お肉が焼けるまでは、プランターで育てたトマトにアボカドをプラスしたブルスケッタを前菜に、スパークリングワインで乾杯!ちょっと憧れますよね。
バーベキューグリルとまではいかなくても、最近ブームを呼んでいる石窯のプチドームがあれば、ウィークエンドのバーベキューパーティーはとっても本格的で楽しいものになります。グリルやドームがなくても、お庭で育てた野菜や果物を使えば、愛情がこもった、とびきり素敵な庭ごはんを楽しむことができます。
庭ごはんの魅力
庭で食事を楽しむ「庭ごはん」の魅力を解説します。家庭菜園で育てた野菜を使った料理や、ガーデンキッチンでの調理など、具体的なアイデアを紹介します。
テラスでの楽しみ方
お庭をリビング&ダイニングとして活用する際のポイントを解説します。タイルテラスやウッドデッキ、ベンチなど、快適な空間を作るためのアイテムを紹介します。
リビング&ダイニングとしてのお庭のマストアイテムは、タイルテラスやウッドデッキ。さらにプラスして、オーニングやパーゴラ、ベンチなどがあるといっそうアウトドアリビング&ダイニングを楽しめるようになります。特にベンチがあれば、昔の日本では縁側で行っていた気の置けないつながりの場面を、100倍くらいおしゃれにしてお庭で楽しめます。
「休日の昼間に、どうしても庭でビールを飲みたいという方は是非、ガーデニングショップにそのことを相談して、出来上がったのが長く湾曲したベンチを中心にしたお庭がおすすめです。ベンチをつけて、念願の昼庭ビールが実現すると、自然にご近所の方々が集まるようになり、より休日が笑顔であふれる空間が出来上がります。中にはワインを持ってこられる方もいて、別の方がチーズとサラミを。ゆったりとした時間が流れる週末の昼下がりに、気の置けない人たちが集う「庭宴(ていえん)」 光景が目に浮かぶようですね。
緑は素敵だけど手間はかけたくない方へ
お庭でたっぷりの緑を楽しみたい人は、手間を惜しんではいけません。植栽はちゃんと手入れをしないと駄目になってしまいます。時々はプロに頼んで手入れをしてもらう必要もあるので、維持費も相当かかります。最近では、お庭の手入れを簡単にしたいという方が増えています。割合で言えば、「植栽は無しで」という人が1割、「たっぷりの緑に囲まれたい」という人が1~2割。あとは「植栽は欲しいけど、できるだけ手がかからないように」という方々がほとんどです。そうなると植栽もあまりたくさんは配置できません。
それでも、お庭の樹木や花壇で「子どもに四季を感じさせてやりたい」という人も多く、中には「実家に植えられていたキンモクセイを移植したい」という人も。きっと、子どものころから慣れ親しんだ「想い」を継承したいと思われてのことです。お庭がご家族の記憶を紡ぐなんてすばらしいですね。今は、お庭にあまり手間をかけたくないということで、シンボルツリーを1本植えて、あとはプランターやポットで植物を楽しむスタイルが多くなっています。シンボルツリーは樹形のきれいなものが好まれます。葉が落ちても美しい樹木や、常緑樹であまり大きくなりすぎないものなど。カツラ、ヤマボウシ、ハナミズキ、エゴノキ、シマトネリコなどがオススメです。実がなって、鳥が食べにやってくるようなジューンベリーなども人気があります。「季節のイベント」になります。

最近は簡単に手入れのできる緑が好まれます 皆さんもコツをつかんで素敵なお庭を手に入れましょう!
手入れが簡単な緑
お庭の手入れを楽にしたい人に向けて、手間のかからない植栽の選び方を紹介します。シンボルツリーやプランターでの植物の楽しみ方など、具体的なアイデアを提案します。
3 お庭をおしゃれで居心地のよい空間にするために
インテリア・コーディネートの目線でファブリックや家具を揃えるのと同じように、お庭のエクステリアやポット、プランター、そして植栽に至るまで、素敵なイメージでコーディネートしたいですよね。そのためには、例えばガーデニングショップと、お庭のデザインについてイメージを共有しておく必要がありそうです。

左から
- 里山の優しさと力強さを備える庭
- フレンチモダン フランスの田舎を感じさせる雰囲気を演出
- ラステックモダン レトロで素朴な風合いが新鮮な感覚を演出
- コートダジュール 太陽と青い空、吹き抜ける風が温もりある楽園を彷彿させる
- ナチュラルモダン 四季折々の、素朴な自然の趣きを優しく愛でる
- アジアンモダン エキゾチックなリゾートを演出して開放感を味わう
- モダンな「和」のテイスト ジャパネスクシック落ち着きが空気になじむ
- シンプルモダン モダンでスタイリッシュ、スッキリフォルムで上質を表現
テイストマップ(以下図)は、そんな時にとっても便利なツールです。これは、8つのデザインスタイルを、縦軸を無機質―自然・横軸をヨーロピアン―ジャパニーズに設定したマップに分布したものです。お庭で楽しみたい生活場面や、住宅の外観、好みのインテリアなども考えあわせながら、テイストマップでイメージを確認しておけば、あなたとガーデニングショップの間で、デザインに関するブレはおこりません。「そうそう、これこれ、こんなイメージのお庭にしたかったの。シックな落ち着きが空気になじむ、モダンな『和』テイストがいいわね。」あなたの住まいに似合うお好みのスタイルも、きっと見つかるはずです。

テイストマップの活用
お庭のデザインを考える際に役立つテイストマップを紹介します。8つのデザインスタイルを参考に、自分の好みに合ったお庭のイメージを具体化する方法を解説します。
まとめ・費用やタイミングについて
これまでお話したこと以外にも、お庭の役割はたくさんあります。日差しをコントロールしたり、植物の蒸散作用(植物の地上部から大気中へ水蒸気が放出される現象)などで涼しい空間をつくるなど、お庭はパッシブエコ(機械や設備に頼らないエコスタイル)の装置でもあるわけです。それに、お庭には街なみをつくるという大切な意味もあります。さらに「庭にこだわる」ということは、その家の第一印象を鮮やかにするということ。お庭のパフォーマンス力はなかなかのものです。お庭が素敵だと、そこに暮らすご家族まで素敵に思えてきますからね。
お庭の役割
お庭が持つ多岐にわたる役割を解説します。日差しや温度の調整、街並みへの貢献など、お庭の持つさまざまな側面を紹介します。
かしこいガーデニングエクステリア講座
価格や会社選びなど、初めての工事には不安がいっぱい。余分な出費は防ぎたいし、こだわりがあるからこそ失敗したくない。そんなあなたにアドバイス。素敵なお庭を手に入れましょう♪
費用とタイミング
お庭や外構を作る際の費用とタイミングについてのアドバイスを提供します。予算の目安や工事を依頼するベストな時期など、具体的な情報を提供します。
『お庭や外構をつくる費用ってどのくらい?』
庭・外構の坪単価は、建物価格の8%を目安に!例えば2,000万円の家に見合う外構が欲しい場合は、建物価格の約8%の160万円、もうワンランクアップする場合は、建物価格の約12%の240万程あれば、満足できるものが手に入るはずです。ポイントは、家全体を豪華に見せたい場合は、ランクを1つ上げることです。
『お庭や外構の契約はいつ頃がベスト?』
早めの検討がベスト!家のための配管や敷地の工事は、庭の照明工事や立水栓工事などエクステリアにも大きく影響します。無駄な出費を防ぐためにもは早めがベスト。住宅メーカーには「外構は専門会社も検討しています」と伝えて早い段階で情報収集しましょう。ポイントは、外構は防犯面や将来の機能性までじっくり考えてることです。
理想のお庭を作るコツ
理想のお庭を作るためのコツを紹介します。施工事例を参考にしたり、イメージ通りのプランを提案してくれる会社を選ぶことの重要性を解説します。
『理想のお庭をつくるためのコツは?』
庭の施工写真をたくさん見ること!新築でもリフォームでも、ガーデンはイメージがつかみにくいものです。自分の好みの具体的なイメージをつかむためにインターネット等でガーデニングの事例をチェックしましょう。ポイントはイメージ通りのプランを提案してくれる会社を選ぶことです。同じ予算でも会社選びで満足度は180度変わります。

情報提供:住宅情報マガジン『余はくvol.18 春夏号』 P13(2013.4.20発行)
取材・文 北嶋常見 取材協力 ESTINA(株式会社サンケンプラネット)
情報提供:株式会社カレッタ
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