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2025年11月29日(土)
リフォームで減災(5) 命を守るセルフデイフェンス?
はじめに
防災はなかなか完璧にはできにくいものです。そこで少しでも災害を減らそうという思いが、どこからともなく、何気なく?「減災」という言葉が生まれたように思えます。
度重なる災害で変わる世の中
まさに増築よりも「減築」の言葉が生まれ、その言葉が世に浸透した頃か?阪神大震災が起こりそれを機に、あちこちで地震も起きて耐震気運がにわかに世に浸透し、高速道路や河川の補強工事、さらには公共建築や学校など、多くが耐震工事がなされ、やや安心な都市生活や住まいとなったのです。
ところがあの3.11の東日本大地震の津波が起こって以来、たちまち耐震とは違う津波災害に目が向けられて、しかも原発の破壊という重大な災害を迎え、一気に失望感と言うか、多少の耐震や防災などではとても歯が立たず一気にそのやる気が半減してしまったようにも見えるのです。
いつどんな時でも「わが身はわが身で守る」心がまえが大切
これは個人では到底手におえず、頼みの自治体にしてもさらには政府でさえも「防災」は単なる枕詞のようになってしまったように思えてなりません。
それこそが行政や政府が苦しまぎれに発した「減災」の言葉に相違ないのです。しかしその本質的な概念こそ、偶然にも最低命だけは守ると言った「減災の心得」とも言えるのです。
かく言う建築専門の筆者でさえも果たしてそれほど防災を徹底しているかと言うといささか自信が無いのです。しかもあの二年前の熊本地震の震度7の直下の激震が立て続けに二度も起こるようなことがあると、耐震構造そのものの概念が根底から覆され、さらには北朝鮮のロケットが上空を通り抜けるとなるとまさしく何をやっても無駄!と、誰もが諦めの心境になるだろうと思えるのです。さらに驚くべきはこうした事態に行政や政府、さらには地震学者などまでもがその予知や対処策にやや諦めムードとなっているとも言うのです。そこで今回のコラムのように、家全体を守ると言うことより、いつどこでどんな時にもわが身を守ることが一番!で、さらに少しでも被害を防ごうとする最低限の「減災の心」が必要と言うことになるのです。
それこそあの「津波が100回来ると言われ逃げ、実際に来なくても、また101回目も逃げる!」と、津波を防ぐことより、「わが身はわが身で守る」と言うことなのです。
身近なところから防災や減災を始める
このことは身近なことで言えば、日常からどこに居ても非常出口を何気なく見たり、その出口付近に居て、時々は周りを見回すなどです。どんな事態にも備えることはできませんが、常に小さなビニール袋や小さな懐中電灯などを鞄やポケットの片隅に忍ばせるなどです。
これでいざという時4、5回の空気で呼吸ができ、暗がりでも脱出できると言うことです。家に居ても大きな避難袋や盛りだくさんの非常食を蓄える前に携帯電話の交換電池やスリッパ、ヘルメット、懐中電灯などを常に枕元に置くなどが本当に役に立つのです。
何やら毎日びくびく暮しているようなのですが、さにあらず。これを単なる習慣にするだけで豊かに暮らせるのです。
やはり防災や減災さらには耐震や防火は身近なところから気楽に始め、欲張らず常に周りに気を配り、そうした事態を軽く想像するだけで事故や災害から未然に身を守る事ができるのです。まさしく減災は「セルフでフェンス」なのです。
参考までに、京の町家から発想し、家づくりやリフォームで実際に応用している中庭式の木造の家でその周りを分厚いコンクリートの擁壁で囲った「セルフ・ディフェンスハウス」を紹介します。
次回は「壊すか生かすかあなたの住まい」です。

イラスト:セルフディフェンスハウス断面図・立体図(画:天野彰)
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