住宅関連記事・ノウハウ
2025年11月29日(土)
いくつになっても住める家(4)家は必要か?求められる家とは?
はじめに
この時代になって改めて思うことは「いったい家は何のためにあるのだろう?」果たして「家は本当は必要なのか?」と言うことなのです。
えッ?と思われる方も多いでしょうが、いろいろな形の家がありさらに高層のタワーマンションしかり、さらには住宅街にできたミニ開発の分譲住宅・・・、どれもきわめて機能的でコンパクトで合理的にできているセンスの良い家なのですが。
現代の家は、何かが足りない?
なぜか皆覚めていると言うか。ただ帰って寝るだけのまるでビジネスホテルにでも泊まっているかの様な家が多いと言うのです。合理的過ぎて何かが足りない?いったい何が足りないのでしょうか?
そこに住む人たちに訊ねても特段不満があるわけでもなく怪訝な顔をされるのですが、こんな時ふと極端な事例を思い出すこともあるのです。
たまたまで多くの人の意見ではないと思うのですが、あの仮設住宅からやっと復興住宅ができて越して来たのが、「落ち着かない」や、わが家と思えないなどと言うのです。なるほど住めば都で、あの不便で狭苦しい仮設住宅が懐かしいのではと思いそうですが、どうもそんな感傷的なことでもなく、「乾いていると言うか、温かみがない。さらには愛着が持てず、ビジネスホテルのように早く“家”に帰りたいような気がするなどとも言う?
「“家”に戻る?」なんとあの悲惨な経験をされ、不自由な仮設住宅からの待望の復興住宅のはずだったはずなのにいったいどうしたと言うのでしょう。何が不足しているのでしょうか?しかもこのような事態に礼儀をわきまえ感謝の念を重んじているはずの年長者の方の感想なのです。
家は人や子どもを育む場所
こんなことから改めて開発者であり住まいの設計者である私たちの新たな反省点でもあるのです。実際にあちこちに林立する安全で機能的なタワーマンションに移り住んだお年寄りや、さらにこれからの時代の若い人たちもがこうした何かが足りないクールな住まいの形式でしか感性を養えないことが大問題なのかも知れません。そう、住まいは人や子どもたちを育むところなのです。
しかもこれからの住まいは新たに開発された都市の中でも季節を感じられ潤いを与えられるものでなければいけないのかも知れません。しかしこれは単に開発者だけの問題でもなさそうです。
果たしてこのITの時代に求められる家とは一体何であろうか?確かに車同様に持つものではなく借りるものになるのだろうか?ではその借りる家の価値とは?
2018年もあとわずかです。しかし新たな年に向けて新時代の住まい、そして住むこととは何かを皆さまと一緒に考えてみたいものです。どうぞご意見もお聞かせください。

漆喰と木で、ホームシアターや優しい間接照明のI様邸(設計:天野彰)

左:例えば白川郷の合掌造りの炉端の四畳半 右:耐震補強のついでに山小屋の家に(写真・図:天野彰)
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