住宅関連記事・ノウハウ
2025年11月29日(土)
家づくりで必ずチェックしたい耐震性能の基本
はじめに
現在の住宅性能を語る上で、絶対に外してはならない3つの要素があります。それは、耐震・断熱・換気という3つの指標。これから、複数回にわけて住宅性能の基本である耐震・断熱・換気を解説します。
耐震性能について
耐震性能については、建築コストとの兼ね合いで3つの種類があります。それは、コストが低い順に耐震・制震・免震の3種類。
耐震は、現在の建築基準法に沿った新築住宅であれば、事実上の標準装備。2000年以降の木造住宅であれば、地盤調査・地耐力に応じた基礎構造・耐震壁の配置バランス・筋交い金物使用の規定などが定められており、等級別に3つのグレードがあります。
耐震等級1 建築基準法で定められた、建物に備わっているべき最低限の耐震性能を満たしていることを示すもので、震度6強から7に相当する大地震に耐えうる強度を持つように構造計算されています。2016年4月に発生した熊本地震は震度7でしたので、このレベルの震災に耐えられる建物と考えればわかりやすいと思います。
耐震等級2 耐震等級2は、上で示した耐震等級1の1.25倍の倍率の耐震強度があることを示しています。「長期優良住宅」として認定されるには、耐震等級2以上の強度を持たなければなりません。災害時の避難場所として指定される学校や病院・警察などの公共施設は必ず耐震等級2以上の強度を持つことが定められています。また耐震等級2の住宅は、今後値上がりが予想されている地震保険の保険料が耐震等級1よりも30%割引になります。
耐震等級3耐震等級3は、耐震等級1の1.5倍の耐震強度があることを示しています。住宅性能表示制度で定められた耐震性の中でも最も高いレベルで、災害時の救護活動・災害復興の拠点となる消防署・警察署については、その多くの建物が耐震等級3で建設されています。また耐震等級3の住宅は、今後値上がりが予想されている地震保険の保険料が耐震等級1よりも50%割引になります。
耐震性能のデメリットを克服するポイントは「火災に強い家」
耐震のメリットは、事実上の標準仕様であることから、他の制震・免震に比べ、建築コストが最も割安になる点。
一方、耐震のデメリットは、基礎を通じて揺れが直接建物に伝わること。建物が倒壊する心配がなくても、室内の家具・家電が倒れたり落下してしまう危険性が制震免震と比較して最も高くなります。
そのため、耐震住宅では、家具・家電をしっかり固定する対策のほか、地震による火災対策も忘れてはいけません。震災時は、電気機器などのショートにより火災が併発することが多く、建物が揺れに耐えられたとしても、周辺の火災により命が危険にさらされる可能性があるのです。
それを防ぐためには、揺れだけでなく火にも強い家を建てることが重要です。たとえば、外壁材としてALCボードを採用すれば、隣家からの類焼を防ぐことができます。ALCボードとは、細かい気泡を発泡させて造る外壁材。断熱性・耐火性に優れており、火災対策としてはまさにうってつけの素材。
また、戸建住宅では主流の木造住宅において、「木は燃えるから、木造住宅は火に弱い」と勘違いしている方も多いかもしれませんが、一概にそうとはいえません。きちんと乾燥された木材は、火に対しても十分な強度を発揮。しかも、燃えてしまっても急に強度が低下することがないため、逃げ出すまでの時間を十分に稼いでくれます。
このように、耐震性能の高い家づくりでは、地震と火災に備えた対策を行うことで、災害から家族の命を守る家を実現できます。
耐震性能の高い家のまとめ
耐震についてまとめると、耐震等級とは住宅などを建てるときに、自分が検討している住宅の耐震性能をわかりやすく伝えるために制定されたもの。つまり、耐震強度に関する要望を伝えるための指標です。
家を建てようと検討するとき、各住宅会社ごとに定められた耐震等級の基準に関わらず、家づくりを依頼する施主側が耐震等級を決めるのが本来の流れ。素人だから口出しすべきではない、といった遠慮は必要ありません。また、耐震等級に関する知識を持っていれば、住宅を新築・購入する際、その安全性や住みやすさをしっかり検討したうえで、耐震等級を決めることができます。
ある程度予算をかけて耐震等級を上げるか、住みやすさを重視して耐震等級に目をつぶるのか、地盤の強さなどから耐震等級を決定するのか…。さまざまな選択を検討できるのも、しっかり知識を持っているからです。
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