住宅関連記事・ノウハウ
若い人に告ぐ(6)「老楽しく住む家」暮らしの必要素浴室(2)
○ 今回のポイント 1 新型コロナ蔓延による社会の変容と後遺症
○ 今回のポイント 2 地価やマンションの高騰
○ 今回のポイント 3 お風呂の話
暑い!なんでこんなに暑い!しかもいきなりこの暑さは一体何だろう?確かにじめじめした長い梅雨が終わってやっと晴れた日があり、蒸し暑くなる!というのが例年の梅雨明けのはずだ・・・。
しかし今年は突然の真夏日の暑さ!さらにはそうそうの台風の襲来?そして各地が線状降水帯の豪雨にもみまわれるかと思えばまた梅雨日?やはり地球は何かがおかしいと誰もが思うこの頃です。
新型コロナ蔓延による社会の変容と後遺症
そしてこの暑さの中でまたの蔓延。なんの制限もなくやっと人々が動き始めたさ中での熱中症と感染・重症化のダブルパンチ。
しかも長かった在宅リモート生活の中で人は家族、会社、果ては国際情勢までのあらゆる社会でのコミュニティ不足となり、これらは知らず知らずの間に人々の心が荒んで、あらゆる場面で分断を招き、行為までもが杜撰(ずさん)で、荒々しくもなる…。
なるほどこのウイルスの脅威は人々の身体のみならず社会、世界平和までへの後遺症をもたらしているとも思える。まさしくこの気候変動や天変地異までも?と思えてもくるのです。
そんな中いったい住まいは如何にあるべきか…?
これらの社会の変容のすべてがコロナ蔓延のせいとは言えない。住まいや医療・療養施設づくりを主としている設計者の立場からみると、いきなり在宅勤務やクラスター発生など直接的な生活変容はあるものの、たまたま輸送の減退による資材不足を端に資材高騰のきっかけになったものが多いことがわかる。
反対に多くの犠牲者を出して止まっていた経済をぶり返した反動のせいか、欧米の好景気と対象に、わが国のように犠牲は抑えつつも持続し続けたマスク経済との為替格差を生み、果ては紛争勃発の為にエネルギーが高騰し、世界の食糧不足までも取りざたされる。
すべてがまるでコロナが原因の出来事のように解釈理解されようとしている。
地価やマンションの高騰
では、果たしてこのコロナがなくて平生であったら人々はこうした急激な経済格差や社会や国の分断や安全保障までも急激に変容していただろうか?とも考える。
事実建設現場や生産現場は苦しいながらも安全に心がけ、休むことなくリアルに着々と進めて来ている。そのため雨後の筍のように林立する高層マンションも過剰と言えるほど出来ている。
これらすべてが、まるで一部で騒がれるリモートだ。
在宅勤務だとの職住の変容をまるで誰もがそうなるかのような錯覚や風潮によって、こうした高騰が起こっていることを冷静に考え受け止め、先行きを想像する必要もあるのです。
特にマンションは2,30年もするとメンテナンスや建て替えなどの事態も起こり、その時果たして自身にその能力があるか?今、都心に住む高齢となった人々のマンションや一戸建てについて大きな社会問題となっていることを忘れてはならない。
そうだ、【お風呂ですべてを洗い流そう!】
お風呂の話しでした。
人は老いても、なお生きて行かなければなりません。
そこにはお風呂が必須です。
なんと老いてみるとお風呂が一番安らぐとも言われます。こんな毎日こそ、頭からザバッとお湯をかぶり、汗やウイルスを洗い流し、さらには邪念をも一気に流すのです。
シャワーで身体をくねくねして洗うのではなく、神経までもいたわることです。しばしお湯に浸かって、わが生まれる前の母の羊水での体感を想像するのです。
まさしくreborn【リ・ボーン】です。
暖かいお湯を意味するbath【バス】は温泉発祥の地イギリスからの地名で、そして人が生まれるbirth【バース】とはスペルも語源もまったく違うものなのですが、筆者には暖かい羊水のような湯に浸かることで、人はまさに生まれ変わるのではないかとさえ思えるのです。
そこで改めて、バスは住まいの中で最高のスペースにして、風通しの良い場所を選び、さらに少しでも広く贅沢な空間にしたいものです。
そしてできる限り最期まで自力でお湯に浸かれるように縁を一部広くし、手すりを自分に合わせ、腰掛けて入るなどの工夫をするのです。
<写真1:総ヒノキの風呂N邸(設計アトリエ4A)>
<写真2:小中庭に面した浴室H邸那須(設計アトリエ4A)>
<イラスト1:中庭に自由で広いバスルーム(画:天野彰>
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お楽しみに♪
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