住宅関連記事・ノウハウ
2026年6月26日(金)
これから注文住宅を建てるとすると、住宅ローン金利はどの程度?(5)万が一【未払利息】が発生した場合の対策
はじめに
ネクスト・アイズ早坂です。
今回は、万が一【未払利息】が発生した場合の対策について解説します。本格的に訪れる金利上昇局面において、変動金利型住宅ローンをご利用のみなさまにおいてはいままでのローンメンテナンスとは異なる対策を取ることが重要です。
未払利息を出さないための年収別上限一覧表(マトリクス)

変動金利が「厳しいシナリオ(1.70%)」や「暴走シナリオ(3.20%)」に突入した際、未払利息を絶対に発生させない(=毎月の返済で確実に元金が減る)年収別・借入上限額試算は以下になります。ご自身の安全ラインを見極めるツールとしてご活用ください。
未払利息を出さないための年収別上限一覧(マトリクス)
住宅ローンの審査に通る「借入限界額」と、金利急騰時に未払利息を出さないための「安全限界額」は全く異なります。この試算一覧は「5年ルール適用中(毎月10.3万円返済)に金利が3.20%へ暴走しても、毎月の利息が返済額を上回らない(未払利息が出ない)上限ライン」を年収別に算出したものです。
「期間短縮型」と「返済額軽減型」
どちらの繰り上げ返済が未払利息に効果的か「未払利息の発生」という緊急事態において、「期間短縮型」と「返済額軽減型」のどちらが効果的かについて解説します。
結論からいうと、「期間短縮型」繰り上げ返済が圧倒的に有利です。
なぜなら、未払利息を止めるためには「毎月の返済額を維持したまま、元金を限界まで減らす」必要があるからです。その仕組みの違いを解説します。
「期間短縮型」vs「返済額軽減型」の仕組みの違いを比較
おさらい:未払利息を止める条件
未払利息は「1ヶ月の利息 > 毎月の返済額」になったときに発生します。これを止めるには、以下の計算式の左側(利息)を小さくするしかありません。
[1ヶ月の利息]=[ローン残高]×[金利]÷[12ヶ月]
1.2つの繰り上げ返済の仕組み(ロジック)の違い
同じ「250万円」を繰り上げ返済した場合、金融機関のシステム内では真逆の処理が行われます。
期間短縮型(おすすめの方法)
- ・処理:毎月の返済額(11.6万円)は変えず、減らした元金の分だけ「後ろの返済期間(回数)」を削る。
- ・未払利息への効果:毎月の支払額(11.6万円)はそのままに、ローン残高(元金)だけが減ります。
結果として「1ヶ月の利息」が毎月の返済額を大幅に下回るため、未払利息が消滅します。
返済額軽減型(未払利息がある時は効果が薄い)
- ・処理:返済期間(35年)は変えずに、減らした元金の分だけ「毎月の返済額」を低く再計算。
- ・未払利息への効果:元金を減らして「1ヶ月の利息」を下げると同時に、金融機関のシステムが自動的に「毎月の返済額」も引き下げてしまいます。
つまり、利息が減った分だけ支払額も下がってしまうため、いつまで経っても「利息が支払額を上回る(または同等)」という状態から抜け出せません。
2. 250万円を入金した際の効果比較(シミュレーション)
前述の条件(残高4,400万円、金利3.2%、毎月の支払額11.6万円、発生利息11.7万円)で比較します。
| 項目 | 対策前 | (1) 期間短縮型 | (2) 返済額軽減型 |
|---|---|---|---|
| 繰り上げ返済額 | - | 250万円 | 250万円 |
| 返済直後のローン残高 | 4,400万円 | 4,150万円 | 4,150万円 |
| 翌月の利息(3.2%) | 117,333円 | 110,666円 | 110,666円 |
| 翌月の支払額 | 116,000円 | 116,000円(維持) | 109,400円(減少) |
| 毎月の元金返済分 | ▲1,333円 (未払利息発生) | +5,334円 (毎月元金が減る) | ▲1,266円 (未払利息が発生) |
| 利息の総軽減効果 | 0円 | 約270万円 | 約95万円 |
解説とまとめ
「返済額軽減型」を選んでしまうと、毎月の支払額が109,400円に下がります。その結果、翌月の利息(110,666円)を下回ってしまい、250万円も払ったのに未払利息(▲1,266円)が発生し続けるという最悪の状態に陥ります。
いままでの住宅ローンの書籍では「家計が苦しい時は返済額軽減型」と書かれていることが多いですが、それは金利が一定である場合の話。金利が暴走して未払利息が発生している(または発生しそうな)局面においては、「返済額軽減型は絶対に選んではいけない」が鉄則となります。
手元資金を投入して未払利息を完全に消滅させるためには、迷わず「期間短縮型」を選択。毎月の支払能力(11.6万円)を維持したまま「元金」を削り落とすことが、なにより重要です。
関連記事
- これから注文住宅を建てるとすると、住宅ローン金利はどの程度?(2)おおよそ1年後の住宅ローン予測金利
- これから注文住宅を建てるとすると、住宅ローン金利はどの程度?(3)変動金利型を選ばざるをえない場合に配慮すべき点
- これから注文住宅を建てるとすると、住宅ローン金利はどの程度?(4)【未払利息】を発生させない年収別上限借入額
おすすめ特集
人気のある家をテーマ別にご紹介する特集記事です。建てる際のポイントや、知っておきたい注意点など、情報満載!
注文住宅のハウスネットギャラリー






















