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2026年3月22日(日)
地震に勝つ家負ける家(4)-災害は想像と創造から-
津波をやり過ごす創造的街づくり
今の家を耐震補強することは、バランスの良い壁の配置と補強にて壁自体のパワー?があるのです。それこそ、柱と梁をベニヤ板で釘か接着剤で貼り付けるというものです。あのツゥーバイフォーの利点を活かし、なおかつ在来の柱梁による軸組で耐久性も高く効果抜群なのです。
こうしてリフォームの際、今の内外の壁をはがす時にベニヤ板やボードをこの柱と柱、土台と梁(はり)の間にたった一枚!の厚さでも多くの釘で打ち付けるだけで、なんと筋交いの倍ほども強くなるのです。“紙一重”の障子やふすまが軽くて、ピシッと狂いもせず、しかも強いことと同じ原理なのです。
さらに足回りが心配なら従来の無筋であった基礎の外側にぐるりと鉄筋入りの二重の基礎を造って家を取り囲み、その外郭をがっちり固めます。(イラスト1)

この“ベニヤ板一枚の耐震補強”は家一軒で二十枚ほど、わずか40~50万円の費用で大地震に生き残れるはずなのですが、なぜか現実のリフォーム現場ではシステムキッチンやインテリアなど優先されてしまうのです。せっかく快適リフォームをしても命取りになってしまわないように、リフォームチャンスの時にできる限りの耐震補強に費用をかけていただきたいものです。

さあ、あの巨大津波の大災害にもめげず、悲観的に考えないで、長い人生、家づくりはいかなる災害にもめげない安全で快適で、しかも積極的に“活きる”ための家づくりを想像し創造するのです。
今、東日本の沿岸に巨大な防潮堤が建設されています。もともと沿岸に住む人たちは古来海と共に生き、津波などの被害を想定して高台への避難などを考えてきました。今その基本思想が失われた街づくりが問題で、私ども建築家たちは災害直後、そうした巨大津波にも耐えうる、いざとなったら車両や漁船や器材とともに逃げ込める円型のコロニーづくり(イラスト2~3:中国永定にある客家〈はっか〉の土楼〈とうろう〉風集合住宅群)と、10mほどの津波ならやり過ごせる堅固な橋梁の上の街づくり(イラスト3)などを提案し、それをその年の5月にはNHKにて紹介もしているのです。
中国永定の客家の土楼のように逃げ込む波をやり過ごすスカイシップの街 高所避難所でもある(※2011年「建築再生展」での東日本復興のアイデアコンテスト提案例。同年5月NHK放送)
景観や環境を損ね、漁業にも支障を与えかねない、受けて立つ巨大な堤防をつくることよりも、円型の擁壁や舟形のピアは波の打ち返しをやり過ごすだけで、抵抗も少なくはるかに低予算で、しかも人々は今まで通りその沿岸のその場所に住めて街が活性化すると判断したからです。
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