住宅関連記事・ノウハウ
2025年11月29日(土)
同居は少子高齢化を救えるか?(3)同居・近居・遠居の距離
はじめに
もともと農家や工場など職住近接が当たり前の社会から、今日のように都市集中、さらには企業体集約のサラリーマン社会では親の郷里を離れた核家族化が浸透し、さらに子どもの教育優先で転勤なども夫の単身赴任とますます家族はバラバラになっているのです。

合理的な親子、夫婦の“生活距離”を持ったS様邸(設計:アトリエ・フォア・エイ)
少子高齢化は生活だけの問題でなく、所有者不明の土地を作り出している
この親子の核家族化は何十年も前から当然のことと予想され、それに合わせた交通網の整備などによって働く場所も親から距離はますます遠くなり、コンビニエンス・ストアやランドリーなど急激に便利となり、メディアやネット、も発展し、若者の独身化が進み、少子化はますます進んでいるのです。一方、親の側もそこそこの年金?と介護ケアサービスも受けられ、さらにはケアハウスやグループホームなどの安住の地?も期待されているのです。
しかし今、思わぬスピードで高寿命・少子高齢化が進み(これも予測通りなのだが)今頃になって年金支給や医療負担の不安や税金、さらには共働き世帯では保育施設の不足に混とんとし、さらに安価な介護施設の入所待ちやケアの質の問題もあり、老々介護やむなしと言う高齢世帯が増え、やがて不安な独居老人となり一気に空き家、空き地が増え、それらや山地を合計すると九州かあるいは北海道ほどの巨大な総面積の所有者不明の土地となっていると言う。
これからの「同居」のポイントは親子の距離感
これは国家的なゆいしき問題なのだが、今後の行政不安に、老いも若きも自衛せざるを得ないと感じているのです。そこで親の家の“同居”がどちらかともなく思考されているようです。確かにもともと儒教思想のわが国での家族観は核家族化の不合理を親子とも心の奥底で感じているのかも知れません。実際に住宅設計の現場ではこうした親子の想いが大きく感ぜられるものです。
今まさにこの時代の子育ての不条理、さらには親を思う子の心情とかつての嫁姑問題など古い困惑とは違い、むしろ互いの家族の尊重と、親と子さらには夫婦、その妻と夫との確立が重要な時代となっているのです。こうして家族の個室化は進み、まさしく各個の本質的なプライバシーの確保とその保護のため、プランは自在にかつタイトにしながら合理的な同居のメリットを生み出すのです。つまりは夫婦そして親子の“生活距離”が重要となるのです。

家の中の距離感 玄関・キッチン・浴室・個室のパターン(図:天野彰)

気ままに「独立した親の生活」と勝手な「庭付き子世帯」(図:天野彰)
そのヒントに玄関、互いのキッチン、そして自由に入れる「浴室」そして互いの寝る場の距離が重要なのです。その親子四人の一人でも違和感がある場合には、同居・近居・遠居の“家の段階距離”が重要となるのです。
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