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建築家 天野 彰 愉しい家(3) 苦を楽に!物をどうする?

○今回のポイント 1 ワンルームとして空間をとらえ、暮らし方を考える
○今回のポイント 2 空間を広く魅せるコツは、物の配置と床を見せる工夫
○今回のポイント 3 可動式の間仕切りで自由自在に間取りを変える

住まいの値段を考えると、畳一枚に100万円!

狭い住まいをいかに狭楽しくするか?まずはこの特大連休に家の中に溢れるあまりにも多い物をどうするか?を考えたいものです。がその前に、住まいそのもののコスト、そう値段を改めて考えてみたいものです。

私はかつてなけなしのお金で購入した2LDKのマンションの価額に驚き都市での住まい方を考えたのです。すると物の為に一体いくらの費用を払っているのかを調べ、なんと押入れ一個の値段が100万以上であることに驚いたのです。そう畳一枚のスペースです。2LDKすなわち50平方メートル約15坪ほどを畳にすると30枚。これがあの中古のマンションが約3,000万円ほど、つまり畳一枚のスペースが100万円!これが都心の新築マンションならその倍ほど、なんと押入れ一個分の値段が200万以上!これがあらゆる収納家具や家電などの置き場が合計5畳以上!つまり物の為に1,000万円以上を誰もが支払っているのです。
ちなみに一つの子ども部屋6畳に1,200万円以上も払っていることになるのです!今日の都心のタワーマンションや一戸建てなどではさらにその倍以上が支払われていることになるのです。今日、物の片づけ方や断捨離法などが叫ばれているのは無碍なることかも知れません。

物は1箇所にまとめて床を広げる

そこで、室内に数多く散らばっている家電や収納家具が多く!これらを天井まできっちりと積み上げるのです。角が出っ張っているものはその端を切って揃えさらに日曜大工で頑丈な箱をつくりそれらをきっちりと嵌め込むのです。さらに一体感を出すために同一色で塗装をするのです。

さあこれで室内を観てみましょう。物や家具がなくなりうんと広くなり、さらにソファーやテーブルなどは部屋の隅に追いやり極力床を見せるのです。

イラスト1:空間の立体家具を積み上げるとこんなに広く(画:天野彰)
<イラスト1:空間の立体家具を積み上げるとこんなに広く(画:天野彰)>

これだけで同じ部屋が倍ほどに広くなり行動もスムースとなります。

可動間仕切りで自由な間取りへ

まさしく空間の立体利用で、間仕切りを取っ払って厚さ10センチ~15センチほどの本棚にすると・・・、なんと単行本なら3LDKすべての壁収納で5,000冊も収まります。まさしく小さな本屋さんです。

イラスト2:3LDKのすべての間仕切り壁の中に5,000冊の本?(画:天野彰)
<3LDKのすべての間仕切り壁の中に5,000冊の本?(画:天野彰)>

この要領で先の子どもも積み上げ?てしまうのです。

イラスト3:2段ベッドで6畳を立体的に2つの子供部屋へ区切る(画:天野彰)
<2段ベッドで6畳を立体的に2つの子供部屋へ区切る(画:天野彰)>

こうした空間の立体利用に加え、間取りが2LDKだの3DKなど、きっちり決められ融通が利かずしかも動きにくく、狭苦しいのです。そこでこれらを仕切る壁をすべて取り去りワンルームとし、柔軟に可動間仕切りで仕切るのです。
さあこの連休中に、この“空間の値段”を考え、すべての物を、「捨てる」「迷う」「取っておく」の三段階に分け、時間を置いてまた「迷う」ものを改めて観るのです。さらにすべての壁をいったん取り去って、改めてこの先どう暮らしたいか?を客観的に考え、想像を巡らし令和の時代を迎えるのです。

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★毎週土曜日 最新コラム公開中!   次回は「苦を楽に!自在壁で多重利用?」です。お楽しみに♪

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建築家 天野 彰建築家 天野 彰

建築家 
天野 彰

岡崎市生まれ。日本大学理工学部卒。
「日本住改善委員会」を組織し「住まいと建築の健康と安全を考える会 (住・建・康の会)」など主宰。住宅や医院・老人施設などの設計監理を全国で精力的に行っている。TV・新聞・雑誌などで広く発言を行い、元通産省「産業構造審議会」や厚生労働省「大規模災害救助研究会」などの専門委員も歴任。著書には、新刊『建築家が考える「良い家相」の住まい』(講談社)、『六十歳から家を建てる』(新潮選書)『新しい二世帯「同居」住宅のつくり方』(講談社+α新書)新装版『リフォームは、まず300万円以下で』(講談社)『転ばぬ先の家づくり』(祥伝社)など多数。

 一級建築士事務所アトリエ4A代表。

 一級建築士天野 彰 公式ホームページ
 一級建築士事務所アトリエ4A ホームページ

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