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建築家 天野 彰 人生百歳の家とは?(4)今の家を「減築」し将来の災禍に備える

○今回のポイント 1 玄関は清潔にするゾーン、そこからLDKは快適さと楽しさをつくる
○今回のポイント 2 リモートワークなどに対応した科学的な室内空間が必要

まるでゴーストタウンとなった日本橋と銀座 4月12日(撮影:天野彰)
<まるでゴーストタウンとなった日本橋と銀座 2020年4月12日(撮影:天野彰)>


いつもの賑わいのないスクランブル交差点 4月9日(撮影:天野彰)
<いつもの賑わいのないスクランブル交差点 2020年4月9日(撮影:天野彰)>

"増やす"ことより効率性を重視し"減らす"思考

3カ月以上に及ぶ外出自粛生活が続いています。今までの日常が余りにも繁忙過ぎて早く、もっと多くとばかり急いでいた状態が、不可思議なウイルスで一瞬にして、しかも全国、いや全世界までが止まってしまったのです。今まで何度も凌いできた大地震や台風などの災害とはまったく違って誰もが経験したことの無い、動くことが出来ない、在宅での自粛生活や事業も休業を強いられることになったのです。これによってあらゆる経済活動が止まり、しかもこの状態から一気に元の生活や行動に動くこともできないと言うのです。

まさしく“出口”と言ってもそうそう簡単には外に出られないと言うことで・・・、働き方はもとより生き方?さらには集会や友との飲食など、すべてのコミュニケーションも今までとはまったく違ったものとなると言うのです。

今日までの熾烈な成長の時代から、次第に増やすことではなく“減らす”持続可能な省資源の思想が提唱されて来たのですが・・・、今まさに、この潜伏期間が長くしかも突然変異する不可解な新型ウイルスの蔓延に、今や世界中の人々がいかに生き延びるかサスティナルな思想へと一気に促進されることになるのかも知れません。

コンパクトにそして清潔な空間

今までの家も削って「減築」し、働く場も各々が個別に、しかもコンパクトに暮らし、それぞれが好みの換気や空調ができるようにし、家族のスペースのLDKも物を極力整理し、その分余ったスペースをさらに楽しく快適にする。玄関はまさに外部から清潔ゾーンのクリーンルームへ入るための“前室”のような役目と考え、そこには手洗いもうがいができる水回りを設けるなどをし、まるで宇宙船のキャビンのような住まいとなるのかも知れません。
このスタイルはオフィスなどの職場においても、病院や介護施設の現場でも徹底的に行われ、人々は物理的に分断されながらもあえて一体感を感じさせる空間を維持することが重要となるのです。

改めてあのテレワークやリモート会議さらにはズームのようなバーチャルでもどかしく物足りなさを払拭させるような、離れていても実際に接することができる?そんな近づいても安全な抗ウイルスの科学的な空間の創造が必要となるのかも知れません?まさに個々が強靭でかつ限りなくソフトな風船に包まれて接触するようなそんな滑稽な姿がイメージもされるのです。

ま、実際にはその内に、あのペストやコレラのような恐ろしい疫病に打ち勝って来たようにワクチンが開発されて、そんな時代もあったな、と思える時が来るのかも知れません。が、しかしその都度それらの体験を生かし、不潔だった街は上水や下水を整備され、住まいも換気や通気、さらには抗菌性などが整えられて来たのです。

まさにこれからは、このジワーと来て、死にも至るウイルスの蔓延に脅威を覚えて、今までの当たり前の生活やシステムのすべてが突然打ち消されたのです。今は何がいけなかったのか、誰が悪かったのかを問うのではなく、こうした未知の災禍に備えてどのように備え、この先どこでどう働き、どう生きて行くか、さらに街や社会をどう変えて行くか?を改めて見直す時となるのではないのでしょうか。

次回は「住まいを凝縮し都市をコンパクトにする」です。

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★隔週最新コラム公開中!   次回お楽しみに♪

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建築家 天野 彰建築家 天野 彰

建築家 
天野 彰

岡崎市生まれ。日本大学理工学部卒。
「日本住改善委員会」を組織し「住まいと建築の健康と安全を考える会 (住・建・康の会)」など主宰。住宅や医院・老人施設などの設計監理を全国で精力的に行っている。TV・新聞・雑誌などで広く発言を行い、元通産省「産業構造審議会」や厚生労働省「大規模災害救助研究会」などの専門委員も歴任。著書には、新刊『建築家が考える「良い家相」の住まい』(講談社)、『六十歳から家を建てる』(新潮選書)『新しい二世帯「同居」住宅のつくり方』(講談社+α新書)新装版『リフォームは、まず300万円以下で』(講談社)『転ばぬ先の家づくり』(祥伝社)など多数。

 一級建築士事務所アトリエ4A代表。

 一級建築士天野 彰 公式ホームページ
 一級建築士事務所アトリエ4A ホームページ

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