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2025年11月29日(土)
わくわくする色っぽい四畳半?!~老いない四畳半?と小上がり空間の妙!
わくわくする色っぽい四畳半
かつては時の流れがゆったりとしていて、医療や栄養などの未発達のために寿命こそ短かったものの、人々は人生を十分にまっとうできていたのではないかと思うのです。しかもこの変化はつい最近のことで、私が子どものころの時間を思うともっとゆったりと流れていて一日一日がとても長く、そして一時一時を充実して過ごしていたように思えるのです。
今、誰もが80歳を超える長寿となり、しかも元気で友だちとのアウトドアの楽しみはもとより、そのほとんどが住まいにおいて一日中テレビと過ごすだけと言うのです。せっかくの寿命をただ生きながらえればいいものではありません。ましてや寝たきりの生活などできればしたくありません。生をどう活きる
べきか、どう楽しむか。今その暮らし方
を改めて考える時代が来たのかも知れません。
私の大好きな言葉に、浅酌低唱(せんしゃくていしょう)なる粋な言葉があります。浮世を離れ川のせせらぎの音でも愉しみながら軽く一杯で鼻歌
の気分です。浮世を離れる程でもなく、忙しい毎日の一瞬でもこうしたゆったりとした時間を過ごすことがとても大切だと思うのです。
狭さを楽しむ狭楽
しさ
の発想
楽しさ
そんなわが家での浅酌低唱の空間と言うと、方丈記で知られた一丈四方の方丈庵のような、今で言う四畳半
の人間的
広さを思い浮かべます。四畳半を人間的と感じるのは私だけなのかも知れませんが、私はもともと狭い空間が好きで、狭苦しさをあえて広くするのではなく、狭さはそのままであれこれ工夫して苦
を取り去って楽
にし、さらに狭さを楽しむ狭
の発想とし、それを論じて多くの本も著しました。楽
しさ

人間的サイズの四畳半
はいろいろな生活のシーンとその息づかいが聞こえるほどのまとまりやすさから色っぽくて刺激的な空間となるのです。

家ッグの室内展示四畳半のプラン
家ッグでの四畳半提案とせせらぎの映像(天野彰)
実際の設計活動でも、住まいづくりに限らず高額な土地を生かして、病院や福祉施設、さらには工場などをコンパクトで作業性がよく、さらには省エネになるなど、“狭さを生かす”工夫で多くの建物を設計してきたのです。建て主もこの工夫をともに考えることで若々しくはつらつとなるから不思議です。

小上がりの四畳半は家族の団らんと老いのベッド
四畳半はなんとも不思議な空間です。四畳半の真ん中に卓袱台(ちゃぶだい)や炬燵(こたつ)を置くと、これがまたなんともバランスがよくしっくりとした空間となるのです。ここに家族4人が座れば楽しい団らんの茶の間となり、親しい仲間とのマージャンの場にもなります。さらに互いがその角に鎮座しおひとついかが?
とくれば、これこそ色っぽい四畳半文学
を地で行くこととなります。
わが国にはこうした狭さの妙を追求した奥深い空間の哲学があり、茶の湯の高い精神性となり、その反面無駄に広い空間をあえて・・・の千畳敷
などと疎む感覚もあるほどなのです。
そんなことからか、私の設計する家には小上がりの和室の空間が多いのです。なぜ小上がりかと言えば、リビングダイニングの洋の空間
と和の空間
の境目であり、和洋インテリアデザインの切れ目でもあるのですが、実は本当はスリッパがスッと和室に滑り込まないようにすることと、その段差の下に奥行きの長い引出し収納ができて大量の物が収まるメリットもあるからです。さらにこの小上がりの段差はリビングとの境においてはちょっとしたベンチとなり、多くの人も腰かけることができ、家族の団らんはもとよりホームパーティなどの一つのシーンとなるのです。
そして極めつけは、この小上がりの段差が老いて生活のしやすい療養室ともなるのです。リビングダイニングに沿った四畳半はイラストのように、療養のベッドと併用して夫婦の寝室ともなり、シーツの交換もしやすく、しかもいつも家族と近いところに居られて疎外感もなく、ベッドの高さ同様、この小上がりの四畳半から足を降ろせばすっと立ててトイレにも行きやすく、まさにおいて足腰を鍛えるリハビリテーションともなるのです。
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