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暖かい居住環境が良好な健康状態に結びつく
暖かい居住環境が良好な健康状態に結びつく
都内の街路樹も大半が散り、いよいよ本格的な冬の到来です。また、北海道や日本海側の各地では、これから厳しい寒さに閉ざされた季節が訪れます。さて現在のお住まいに永く住み続けるには、住宅の高断熱化(窓・壁・床・天井)は欠かすことができない工事になることを解説しましょう。
まず、厚生労働省の政策レポート(高齢者の住まい)によると、日本の65歳以上の高齢者人口は、総人口の2割を超え、今後さらに増加すると予測されています。そのような社会情勢の中、全体としての世帯数は減る傾向にありますが、相対的に高齢者単独世帯、高齢者夫婦のみの世帯が増加すると予測されています。
冬ならではの懸念として高性能な住宅以外で問題になる事は、寒さによる健康への悪影響。ひとつは、低断熱の住宅では冬場、ヒートショック(暖かい居室と浴室など寒い空間との急激な温度変化)が原因で亡くなる高齢者が、全国の交通事故で亡くなる方より多いことが社会問題となっています。このヒートショックの予防に、東京都健康長寿医療センター研究所(東京都老人総合研究所)では、住宅の断熱改修をはじめ、脱衣所や浴室を暖房で温かくすることが効果があるとし、適切な温度管理を呼びかけています。
東京都健康長寿医療センター研究所(外部サイト)
また、同医療センター研究所の提言によると、居室の断熱改修が睡眠やアレルギー症状、血圧の安定化などに良い影響を与えることにも言及。これまでの調査結果などから、暖かい居住環境が良好な健康状態に結びつくことを示すデータを紹介しながら、冬場の温度管理の重要性を訴えています。寒さで縮こまってしまうと、温度変化が身体に大きな負担を及ぼしかねないことは、みなさますぐに想像できると思います。逆に暖かい居住環境であれば身体への負担も少なく、冬期間の室内も快適に。
住宅の全面断熱化はリフォーム工事のなかでも中規模以上になります。ただし、耐震補強工事といっしょにすると工事費はさほど高くなりません。同時にサッシや玄関、勝手口のドアなどの開口部を高性能サッシや断熱ドアにすることで、快適性能はさらに向上します。マンションにお住まいの読者のみなさまでも、内窓をつける工事で断熱性能は良くなってきます。
現在のお住まいはもちろん、これから中古住宅を購入して年度内にリフォームして住もうとお考えの皆さま。水廻り(キッチン・お風呂・トイレ・洗面所)のリフォームと同じように、断熱性能を向上させるリフォームも大事な工事になります。
これから中古住宅をご検討のみなさまにおかれましては、新居のリフォーム予算策定にあたり、キッチンなどの水廻りと同様に断熱リフォームをご検討されること。強くおすすめしています。
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