住宅関連記事・ノウハウ
2026年3月22日(日)
どんな家がこれからの家となるのか?(3)
“当たり前の家”がいい!
この2,3週間の間振り回されたあの玉川上水を世界遺産にのフォーラムで主催者として右往左往と忙しかった反面多くの人たちの意見を聞くことができ、大変有意義な時間でもあったのです。

特に水は私たちにとって有るのが当たり前でおいしく飲めることもまた当たり前なのです。
これがケニアやネパールなどではわざわざ水場にまで行って日に何度も汲んでこなければなりません。私自身も生家で井戸から水を汲んでいた記憶があるのです。何も大変な田舎でうんと昔のことでもありません。たった5,60年前のことです。従って水道が引かれてわが家の中の炊事場で蛇口を捻れば水が出た時の感動は今でも忘れられないのです。
初めて東京に出てきて下宿した家のトイレが汲み取り式で、それがある日浄化槽式の水洗トイレに改造された時はなぜかうれしくて日に何度でも行きたくなったものです。なんとそれも4,50年前のことで、ほんのこの間のことのように思われるのです。
どの家庭も今のように西欧式の腰掛式便所となり、ましてや暖房便座で“シャワー式”なろうとはいったい誰が想像したことでしょう。まさに世界を回っても日本だけのもので浴室に至ってはもう“天国のようなものだ”とさえ言われまさしく世界一の「水、いや水回り文化」日本なのです。
考えてみれば360年ほど前、貴重な水を江戸市中に引くために多摩川上流の羽村から四谷まで延々43キロもの距離をわずか82メートルの標高差で自然放流でとうとうと水を引くなど玉川兄弟の快挙に驚き、しかもその恩恵で多摩、三鷹果ては品川などにまで水を分け与え、さらには神田、目黒川など今に残る多数の分水網まで東京中を今もなお潤す水道技術など感動せずにはいられないのです。今思えば重機も電気もない時代、まさしくぞっとするような土木と測量技術でしかも僅か一年も満たない間に完成させるという快挙で、まさしくその思想と思いに今も生きる遺構に世界遺産の称号を与えたいものなのです。
今私たちは住いづくりを含め建築関係者として、さらにはそこに生きる建て主を含め、今日の家のありようをもう一度原点から考え直そうと思うようになったのです。
まさに便利で機能優先で、工夫し生きる歓び、あるいは水の有難さ、そして余分なもので覆われてしまった住まいの原点とは何かを今、あらためて考えてみたいと思うのです。そう、私たちはいったいどこから来たか?どんな家に住んでいたのか?そして江戸の裏長屋での庶民の暮らしは…と。

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