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2025年11月29日(土)
洗濯物の部屋干しで結露・カビのリスクが上昇
はじめに
今回は、洗濯物の部屋干しで結露・カビ発生リスクが上昇し、あわせて結露・カビの発生が多いほどアレルギー疾患が増加する可能性にについて解説します。
結露・カビはアレルギー症状の原因のひとつ
読者の皆さまもご承知の通り、結露・カビの発生はアレルギー症状の発生要因として知られています。なかでも、ほとんどの家庭で行なわれているリビング・ダイニングでの部屋干し。見た目や臭いの問題はもちろんのこと、結露・カビが発生する懸念が高まる原因のひとつと考えられています(※)。
結露・カビの発生と関連づけられる生活習慣について分析した調査は、いくつか公開されておりますが、東北大学・吉野博名誉教授の論文によると、「洗濯物は居間において顕著に結露やカビの発生リスクとなっている。常時換気を行ったとしても、洗濯物からの湿気の発生量に対して換気量が不足していると推察される。」とされています。
清掃機器の最大手メーカードイツ・ケルヒャー社の日本法人、ケルヒャー ジャパン株式会社が2017年1月に発表した結露に関するアンケートでも、同様なことが述べられています。
調査によると、自宅で結露する方は77%にもなり、結露によるカビが発生したことがある家庭は69%、部屋干しを「する」「時々する」と答えた方は87%に上ります。
結露が発生すると、ぞうきんやタオルを使って拭き取る方が大半ではありますが、意外にも「特になにもしていない」という方も多数いらっしゃるようです。
結露アンケート調査 2017年1月詳細はこちらから
換気不足や窓の断熱性能が低いことも結露の原因
最近では新築・リフォームを問わず、内装の仕上げで話を聞く機会が増えている調湿性能をもつ塗り壁や木質系の壁材を使って壁の結露を抑えると、窓・窓際やカーテンへの結露の発生を抑えることができるかもしれません。ただし、結露の原因のひとつとされている換気量の不足では、調湿性能をもつ仕上げをしたとしても換気が不足しがちな押入れや家具の裏にカビを発生させる可能性は十分に考えられます。
あわせて、結露が発生する原因は、室内の暖かく湿気を含んだ空気が室外側から冷やされるため、暖かい空気に含まれた湿気(水蒸気)が凝縮して結露(水)に変わるためなのです。窓やサッシの断熱性能が低ければ低いほど、外気によって窓やサッシが冷やされていきます。
つまり、高い室内温度・低い室内湿度でも窓やサッシへの結露がひどくなります。
洗濯物の部屋干しをはじめ、日々の調理や入浴はもちろん、水槽や観葉植物からも水蒸気は発生しています。
つまり、水槽や観葉植物をディスプレイしているリビングダイニングで洗濯物の部屋干しをして、リビングダイニングの近くにある浴室のドアを開けたまま節電のため換気扇を運転させない状態での生活を普段から続けていると、結露とカビを著しく増やしてしまうことは間違いないようです。
新築の場合は、換気扇や窓・サッシの断熱性能など仕様も重要です
結露やカビを防ぐためには、調湿性能を謳う仕上げにこだわる前に、洗濯物の室内干しをやめるのが最善ではありますが、そもそも洗濯物の室内干しはやむなく行なうものです。
結露やカビを防ぐため、現実にそぐわない生活習慣を変える努力をするよりも、新築はもちろんリフォームの優先順位のつけかたとして、適切な換気扇の選定と設置はもちろん、断熱性能に優れた窓・サッシ、お住まいの地域にあった適切な断熱仕様を施すことが、より現実的な結露・カビ対策であることは間違いありません。
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