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建築家 天野 彰 暖かい家(3)「もっと暖かい工夫を?ヒントは建具?」

○今回のポイント 1 暖かい家の基本は「断熱」
○今回のポイント 2 窓や廊下・浴室の暖かさを考えた家づくり

2020年!!令和 初の元日です。本年もよろしく御愛読のほど。
ただいま箱根峠標高800メートルほどの山荘に居ます。暖冬とは言え、夜間外は零下になるのですが・・・この家の中は暖かいのです。しかも壁には一切の断熱材はなく、無垢の杉100×60ミリほどの角材を一間の柱間に嵌めて積層造り、そう“校倉造風”のログハウスです。

家づくりは「断熱性」

まさしく私の実験住宅の山荘で30年ほどになります。床と天井のだけは断熱材を充填したものの壁は無垢の杉の積層材のみなのでが、一部のシャッターと雨戸を閉め、中のカーテンを引くとまったく寒さを感じないのです。従って室内はクロスも仕上げもなく杉の板肌のみで、これがまた白熱照明でさらに温かい雰囲気を醸し出してくれるのです。

箱根山荘「積層校倉造り」(天野彰)
<箱根山荘「積層校倉造り」(天野彰)>

今の家の壁や床は主に断熱材が施されていて暖かいのですが、肝心の開口部の断熱がしにくく、特にマンションの窓は外部は障れないのでインナーサッシなどでさらにその間に目隠しブラインドを付けるとさらに熱を遮断して暖かいのです。

廊下やトイレ、脱衣室はヒートショックのリスクが高いので特に温度差に気を付け、出来れば床暖を施します。さらに浴室の窓も二重サッシにして、天井にはバス乾燥機を取り付け入浴前に予備暖房をするのです。脱衣室の壁面のハンガーパイプ式暖房パネルも部屋を暖めるとともにタオル類も瞬時に乾かせ効果的です。

入浴の際も少しの工夫で温か

そして風呂の入り方にもひと工夫です。お風呂に入る前にシャツを着たまま、やや熱めのシャワーや湯にしてそれを桶で高く落下させるように空気とお湯をかき混ぜるのです。これが身体のストレッチになると同時に蒸気が浴室の空気を暖め湿度も増すのです。なによりもお湯に空気が混ざりマイルドに滑らかくなるのです。まさしく草津温泉の“湯もみ”効果なのです。

風呂に入る前に熱いシャワーやお湯で空気を温める(天野彰)
<風呂に入る前に熱いシャワーやお湯で空気を温める(天野彰)>

さらに住まいを寒くするのは北向きの玄関です。道路付けや間取り上仕方がないのですが、特に“鬼門”となる北東向きにすることは避けましょう。外部と室内を繋ぐ土間の玄関ドアはどうしても冷たい空気が入り密閉できません。スペースがあれば二重ドアにし、さらに間にシューズクロゼットを設け、そこを床暖にすると濡れた靴や傘など雨具を乾燥させ犬の居場所にもなります。

効果的なのは玄関土間からの上り端に引き戸を設け、冷気をそこで遮断することが効果的です。そこで次回からは「玄関」についてお話しましょう。

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★毎週土曜日 最新コラム公開中!   次回お楽しみに♪

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建築家 天野 彰建築家 天野 彰

建築家 
天野 彰

岡崎市生まれ。日本大学理工学部卒。
「日本住改善委員会」を組織し「住まいと建築の健康と安全を考える会 (住・建・康の会)」など主宰。住宅や医院・老人施設などの設計監理を全国で精力的に行っている。TV・新聞・雑誌などで広く発言を行い、元通産省「産業構造審議会」や厚生労働省「大規模災害救助研究会」などの専門委員も歴任。著書には、新刊『建築家が考える「良い家相」の住まい』(講談社)、『六十歳から家を建てる』(新潮選書)『新しい二世帯「同居」住宅のつくり方』(講談社+α新書)新装版『リフォームは、まず300万円以下で』(講談社)『転ばぬ先の家づくり』(祥伝社)など多数。

 一級建築士事務所アトリエ4A代表。

 一級建築士天野 彰 公式ホームページ
 一級建築士事務所アトリエ4A ホームページ

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