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住宅関連記事・ノウハウ

建築家 天野 彰 非接触時代の家(5)"減築"で家を小さく老後の生きがいと糧を生む

○今回のポイント 1 都市での「空き家」問題は官民一体で考えるべき問題
○今回のポイント 2 減築によって得たスペースを地域の交流の場などに活用する
○今回のポイント 3 住み替え・購入など資産価値を見極めて活用する

やっと訪れた夏休みで夏季休暇の期間も移動外出自粛となり、しかも鬱陶しい長雨でやっと晴れたかと思えば、今度は危険な酷暑?の異常気象です。いやがおうでも子どもたちと一緒に長期家に籠ることになり、皆誰もにストレスが溜まり、多くの人が家族や住まいに、普段感じなかった違和感を感じたのではないでしょうか。

ウイズ・コロナの時代で過疎化が進む都心

子育てが終わった世代は、住まいの不具合が目立ち、使われていない部屋も多くそこが物置化して物が溢れ気になるのですが、この機会にと修理したり片付けようと思うのですが、暑くて元気が出ずまた滅入ってストレスが溜まるのです。ついには思い切って今の家を処分して、駅前の瀟洒(しょうしゃ)なマンションや老人ホームにでも移ろうかなどと考えてしまうと言うのですが、実際はその処分も難しく、相続も税が高過ぎて引き取り手も居ないと言う。なるほど、ウイズ・コロナの時代は住まいに対するニーズも思いも変容するのでしょうか。その結果、都会の住宅は放置され、住宅地が歯抜けのようになり空き家が増えて都心の過疎化が起こるのです。

こうして地方の過疎化のみならず都市でも空家問題は国家的に大きな影を落としているのです。まさに空家は不動産ならぬ“負”動産ともやゆされ、国民の持ち家志向の産物であると同時に、持ち家政策のツケでもあるのです。今や住宅問題は国交省や厚労省の管轄ではなく、自治体と国と情報を共有し、官民一体で考え救済する時代が来たとも言えるのです。これこそ私がかねて訴え続けているわが国にだけ無かった「住宅省」の必要性なのです。

減築で楽しい老後を実現!

しかし一方で、一戸建て願望に始まった夢の持ち家思考は広い意味で、あの“方丈庵”(非接触時代の家(2)参照)思考であり、団地に比べて気ままに自由に暮らせることがホンネだったはずです。が、次第に老いて身体が不自由になると考え方も変わり、この生活制限の多いウイズ・コロナと共にさらに気弱にもなるのでしょう。

イラスト1:減築の思想とにかく減らす(画:天野彰)
<イラスト1:減築の思想とにかく減らす(画:天野彰)>

今住む家を慌てて処分せず、いずれ来る老後の住まいや独居生活まで考え、慌てず “生活を小さくする”ことを考えて「減築」するのです。老いて効果的なリフォームで家を活かし住むことを考えるのです。その効果的な「減築リフォーム」こそ、狭くとも愉しい新たな生きがいを創り、わが身を優しくサポートすることで、さらに長い老後生活のための糧までを考えるのです。減築して得られたスペースを利用して賃貸アパートや駐車場さらにはグループホームなどにするのです。

さっそく友だちに声を掛け誘い、街の不動産屋さんや銀行、さらには地方の役所とも相談をするのです。意外にも共通する考えの仲間や同じ境遇の人が多いことも分かり、実際に知り合いや兄弟に安く貸して一緒に住んだり、さらに思い切って土地を生かし小規模な賃貸マンションにし、ペントハウスで悠々自適に住む人も多いのです。

資産?として都市のマンションは人に貸し、地方で家を持つ

こうして考えると、慌てて持ち家をと、タワーマンションの購入や住み替えなど果たして資産なのか?所有権なのか?「区分所有権」などと曖昧な権利で老朽化していずれ大規模修繕や建て替えなどの出費もあるかも知れません。実際にこの先の最大の疑念は、都市の臨海に林立して建った高額なマンションは将来さらに大きな都市問題や社会問題となることが必至なのです。また人気ハウスメーカーなどの30年保証なども同じで果たしてそのときまでメーカーが存続しているのか?何がどう保証されるのか?電気製品ならともかく家はこの先、リフォームや売買もあり疑問となるのです。

イラスト2:フレームコロニー(画:天野彰)
<イラスト2:フレームコロニー(画:天野彰)>

こうして考えると土地付きの戸建住宅はまあ土地で持ち家ですが、集合住宅での持ち家は “家と構造とが完全に切り離されること”が重要です。土地に建てられた柱と梁の裸の構造(フレーム)に通路を通し、そこに剥き出しのインフラの配管設備を通しメンテナンス第一にするのです。その裸のフレームと土地は事業者所有、各自が勝手に持ち込んで繋ぐ家は車同様所有権(持ち家?)です。一戸当たりのフレームは使用権。ま、言わば空中借地権のようなものです。
このフレームはメンテナンスもしやすく半永久的で、使用権は人に貸すことも借りることも売ることもできるのです。東京で持った権利を人に貸して、地方に家を中身もろとも運んで割安のフレームを借りてセットする。これをフレームコロニーと名付けているのです。これを各都市駅上に建設し、東京はまさに山手線の上が全部フレームとなるのです。全戸日当たり風通しもよく、見晴らしもいいのです。

次回は今の家をもっと面白くです。

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建築家 天野 彰建築家 天野 彰

建築家 
天野 彰

岡崎市生まれ。日本大学理工学部卒。
「日本住改善委員会」を組織し「住まいと建築の健康と安全を考える会 (住・建・康の会)」など主宰。住宅や医院・老人施設などの設計監理を全国で精力的に行っている。TV・新聞・雑誌などで広く発言を行い、元通産省「産業構造審議会」や厚生労働省「大規模災害救助研究会」などの専門委員も歴任。著書には、新刊『建築家が考える「良い家相」の住まい』(講談社)、『六十歳から家を建てる』(新潮選書)『新しい二世帯「同居」住宅のつくり方』(講談社+α新書)新装版『リフォームは、まず300万円以下で』(講談社)『転ばぬ先の家づくり』(祥伝社)など多数。

 一級建築士事務所アトリエ4A代表。

 一級建築士天野 彰 公式ホームページ
 一級建築士事務所アトリエ4A ホームページ

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