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建築家 天野 彰 住まいの知恵(4)壁を溶かし?空間ロボット?誕生

はじめに

狭苦しい今の2LDKが広い1LDKになったり、逆に3、4LDKになる!など、“壁を溶かして”家族の都合に合わせて自由に間取りが変えられたらどれほど広く愉しいことでしょう。

2LDKの間取りをすべて取り去りワンルームに!

 まさしく骨だけにするスケルトン・リフォームで、今の2LDKの間仕切りをすべて取り払い、大きなワンルームにしてしまいます。するとなんとこれが今までのわが家か?と思えるほど広々とした空間が現れるのです。 改めて京都などの狭い茶室に行ってみましょう!京都でなくとも本格的茶室ならどこでも!スケールの縮まった空間に入ってみるのです。ここに暫く居るとなぜか広さも感じるようになるのです。そして改めてスケルトン・リフォームでワンルームとなった2LDKのわが家を見てみるのです。

 広い!これはもう豪邸です!
ダンスもできる贅沢の極みです?!これが空間を読み取る狭い広いスケール感覚の逸脱で拡大縮小の不思議な錯覚なのです。いっそ、このままワンルームで家族一体となって住もうか!とさえ思えて来るのですが・・・、やはり収納が欲しい。それぞれの個室も欲しい。

間取りが変わる「間仕切り収納ロボット」誕生

そこで先ず片方の壁側にトイレなどの水回り、その反対にすべて壁面収納にするのです。しかしまだまだ広いワンルームです。が、やはり個室が・・・となります。

その空間の真ん中にL字形か十字形の収納壁を造ります。と言っても、これは天井すれすれの高さの収納家具で、なんとキャスターも付いているのです。これをゴロゴロと動かすとそれに連れて4つの空間が現れます。しかもそれぞれの空間やコーナーが伸縮して変化します。

写真:壁面収納間仕切り動かないが白板、開ければ本棚(アトリエ4A)
写真:壁面収納間仕切り動かないが白板、開ければ本棚(アトリエ4A)

なんと!ワンルームの間取りが自在に変わるのです。この位置や角度によって家族の暮らし方まで変わってくるのです。まさしくあの江戸の裏長屋の屏風(びょうぶ)です。

これこそまさに動く屏風「間仕切りロボット」で生活維持装置でもあるのです。昼間使わない寝室は最小にしてリビングダイニングを広く使う。子どもが居ない時は子ども部屋を最小にしてさらに広くして。そして夜、休む時はスイートルームのようにゆったりした広い寝室にするのです。

こうしてこの災禍の終息を待ちつつ、あえてわが家で時を愉しむのです。

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建築家 天野 彰建築家 天野 彰

建築家 
天野 彰

岡崎市生まれ。日本大学理工学部卒。
「日本住改善委員会」を組織し「住まいと建築の健康と安全を考える会 (住・建・康の会)」など主宰。住宅や医院・老人施設などの設計監理を全国で精力的に行っている。TV・新聞・雑誌などで広く発言を行い、元通産省「産業構造審議会」や厚生労働省「大規模災害救助研究会」などの専門委員も歴任。著書には、新刊『建築家が考える「良い家相」の住まい』(講談社)、『六十歳から家を建てる』(新潮選書)『新しい二世帯「同居」住宅のつくり方』(講談社+α新書)新装版『リフォームは、まず300万円以下で』(講談社)『転ばぬ先の家づくり』(祥伝社)など多数。

 一級建築士事務所アトリエ4A代表。

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