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建築家 天野 彰 ちょっとの壁の移動か壁を取り去ると広いキッチンに~ちょっとの増築で広くするコツ

ちょっとの増築で広いキッチン

前回に引き続き、「ちょっとの増改築で広くするコツ」をご紹介します。

戸建てのわずか10センチほどの有効なキッチンの“ちょっとの増築”は住まいそのものが多少でも広くなるのですが、限られたマンションの区画の中ではそれはできません。そこでキッチンが接する隣のダイニングかリビングなどの壁をちょっと押して広くするのです。言わば今の間取りの中で、区画の壁を壊してそれをわずか10センチでも押して新たな間仕切りの壁をつくりその分広くするのです。すると動く作業通路そのものがちょっと広くなるだけですが広く感じるのです。不思議なことに、その反対側のリビングやダイニングスペースなどは10センチほど狭くなってもそれほどの“狭さ”感(残念ながら“広さ”感ではありませんが)は変わらないのです。

これこそ空間の広さ狭さのバランス感覚で、私はこれを“空間の相対性理論”などとアインシュタイン気取りで大げさに言っているのです。言いかえれば視覚的錯覚です。狭いトンネルや廊下を出るとあまり広くもない空間でも広く感じるあの錯覚と同じなのです。このバランス感覚は、広く贅沢な玄関ホールなどをつくると・・・せっかくの広いリビングやダイニングであっても狭く貧弱に感じてしまうからバランスが大切です。

LDK全体が狭いマンションなどでは思い切って間仕切りを取ってあの「わが家のスナック」のカウンターかキャフェテリアのようにすると互いが広く感じます。これも単に広いLDKにすると区切りがなく物が散らばってかえって狭く感じます。

間仕切り移動でマンションの快適リフォーム、間仕切りを取るだけで広々キッチンI様邸
イラスト3:間仕切り移動でマンションの快適リフォーム/写真3:間仕切りを取るだけで広々キッチンI様邸(天野彰)

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建築家 天野 彰建築家 天野 彰

建築家 
天野 彰

岡崎市生まれ。日本大学理工学部卒。
「日本住改善委員会」を組織し「住まいと建築の健康と安全を考える会 (住・建・康の会)」など主宰。住宅や医院・老人施設などの設計監理を全国で精力的に行っている。TV・新聞・雑誌などで広く発言を行い、元通産省「産業構造審議会」や厚生労働省「大規模災害救助研究会」などの専門委員も歴任。著書には、新刊『建築家が考える「良い家相」の住まい』(講談社)、『六十歳から家を建てる』(新潮選書)『新しい二世帯「同居」住宅のつくり方』(講談社+α新書)新装版『リフォームは、まず300万円以下で』(講談社)『転ばぬ先の家づくり』(祥伝社)など多数。

 一級建築士事務所アトリエ4A代表。

 一級建築士天野 彰 公式ホームページ
 一級建築士事務所アトリエ4A ホームページ

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