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2026年3月22日(日)
「同居共働住宅」とは?~子どもと住む
「同居共働住宅」とは?~子どもと住む
今わが国の最大の課題は“家族の問題”ではないかと思うのです。そうです、まさしく少子高齢化による人口減なのです。それによって経済活動はおろか医療福祉をはじめとする社会保障全体に大きな歪が生じることなのです。このことはたった今も高齢者がどんどん増え続け、その負担増から若い夫婦は共働きをよぎなくされ子育てもままならず一人の子どもを産み育てることも容易ではないのです。さらに恐るべきことはこうした状況を多くの高齢者はもとより中高年が将来の年金や介護保険の不安を肌で感じ、さらに貯蓄を抱えようとしてますます経済が閉塞し、一方データーに敏感な若者は年金制度そのものの将来を考え失望し、国民の誰もがやるせない不安持っていることです。すでに老人保健施設や老人ホームなどの施設も働き手の確保に追われ、その将来に疑問を感じているのです。
問題はここです。妻、夫一人っ子同志の夫婦が、今70歳の双方4人の父や母を抱え、いずれわが家に呼び寄せるか?さらに高齢のひとり暮らしとなった母や父親を引き取るか?今の家族の問題よりもずっと“大きな家族”の課題を抱えているのです。「田舎で老夫婦だけで住んでいる両親が心配」「働きに出たいけれど、子どもが心配。おばあちゃんが一緒に住んでくれるといいナ!」
今や親子の同居は家族の起死回生策ともなりうるかのようです。が、さて独り暮らしや核家族で勝手気ままに生きてきた夫婦がはたして同居を始めるか。「同居作戦」はそうそう簡単ではなさそうです。親子夫婦は確かに親子であるのにかかわらず、実の親子は言いたい放題なのに比べ、嫁や婿殿の場合はちょっと様子が違います。そう、残念ながら彼らは「よめ」や「むこ」であって、親子ではないのです。同様に彼らにとっても「しゅうと」であり「しゅうとめ」なのです。どうしようもないこの事実を越えて、あえて「おとうさん」「おかあさん」と呼ぶ関係なのです。これを文字にすると、まさしく「お義父さん」「お義母さん」となるのです。読み方は同じでも、どうしても「義」そう「義理」が頭に付くのです。しかし意外なことに私の体験上、実の母娘よりも、遠慮がちな義理の関係の嫁姑は、1、2階に分かれて住む二世帯住宅などよりも、べったり一緒に住むほうがかえってよい親子関係になりやすいことが分かったのです。
嫁姑とは年齢のギャップもありますが、それ以上に生活観の違いや、考え方の違いも大きいからです。その四半世紀に及ぶ「時代差」は価値あるものと言え、料理や時代の生きた風情、そして子育ての姿勢など、一緒に住んで、できるだけ行動を共にし、その良い点を学び吸収するのです。その子どもにとっても、半世紀の時代差は生きた歴史や情操教育の一助となります。これは子育てにとってもよいことです。

これが「共働生活」の始まりです。親子そしてその子が学び、互いを高め、思いやって暮らすうちに、次第に日常生活の役割が双方に生まれてきます。子ども夫婦が共働きなら、孫の世話や食事の支度などは親がするなど、親子にそれぞれはっきりした役どころも決まり、生産的な同居、すなわち「同居共働生活」が始まるのです。この共働には土地の有効利用や建設コスト・光熱費のメリットなどいろいろありますが、この「共働生活」こそが、同居の本来の価値と言えましょう。従って、親と住むことに自信がなかったり、こうした価値を感じなかったら、二世帯住宅はおろか近くに住まないほうが賢明なのです。“スープは冷めたまま”で、互いが様子(自分自身を含めて)を見る程度でよいのです。
不思議なことに、無理に同居などせずに離れて住み、時々、親に会いに来て、子どもを預けるなどしてるうちに、状況も人生観も変わってくるものです。気が付いたら一緒に住んで同居していた、などという関係も多いのです。

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