住宅関連記事・ノウハウ
2025年11月29日(土)
気楽に住める家(2)住まいの危険を探り安心安全に!
はじめに
長く続くコロナ禍で、ウイズコロナとは言え周囲で陽性者がこうも多く増えるとどうしても自宅待機になりかねません。しかもこのコラムでなんどもお話した住まいの中の危険もあります。
気楽に住むためにはまずは家の内外が安全でなければなりません。しかし残念ながら、その危険は住まいのあちこちの意外なところに潜んでいるのです。まさに前回の「すき間探しの収納」を探るように、住まいの盲点を探るのです。
いったい住まいのどこが危ないのか?部屋別の事故件数とは

その家庭内事故統計(厚生労働省)の内訳を見ると、家のつくりだけではなく暮らし方も原因となっているものも多いようです。特に足腰の弱くなっている高齢者は、このコロナ禍で運動不足となり、さらに異常気象や度重なる災害や紛争や事件など、精神的にも憂うつとなり注意も散漫となります。
多くの住まいや建物を設計し、都市や社会の関係性を身に感じて勤めて来た筆者自身も高齢化し、「安全な家」の喪失をひしひしと感じているのです。さらに増え続ける高齢者数に対しそれを支える出生率も下がり、年金不安、危機を覚え、悲壮感さえ持つ人も多いのです。
- ・食べ物をのどに詰まらせる
- ・階段から転落する
- ・ベランダから転落する
- ・段差につまずき滑り転倒する
- ・浴槽内で溺死する。火傷をする
このように家のつくりと共にその“暮らし方”も原因となっていることも多いのですが、やはり家は段差や階段で、手すりのないものやその手すりが傷んでいたり、壊れやすくなっていたりで、建売り住宅などは無理なつくりで急な階段も多く転落の原因となっているのです。こうした中で老いと共に朽ち行くわが家をどう安全にしたり、あるいはリフォームや建替えたりなど、安全策を考えなければならないのです。

高齢となりどう暮らして、安全策を探して行かなければならないのです。こんな老いのわが生活を想定して“今”の住まいの“設計やつくりに投資をする姿勢”が、家自身を長持ちさせることでもあるのです。

いつまでも若いと思っていると、段差につまずく
住まいの設計をお手伝いするとき一番困ることは、自分はまだ若い、いつまでも元気だと思っていることです。家づくりの思想にまで大きな間違いを起こしているのです。
実際に若いとはいっても、40代、50代の人が家を建てるとなると、たいていの場合、家はまさに「最後の家」となるはずです。しかも最後まで住むことを考えるなら、自分が70、80代になったときのことを忘れてはならないのですが、しかし残念ながら“今”のことしか頭に浮かばないのです。
その一つが段差です。家の中に段差がたくさんできてしまう。さらにカーペットなどの小さな段差にも躓(つまず)きやすくなり、転倒し骨折などする事故も多いのです。しかもわずか3ミリか5ミリそこそこの畳と廊下との段差に躓いて、足の親指の爪をはがしてしまうなどという痛いケガも起こるのです。年をとるにつれ奥行きや高さの確認もおとろえ、動作も鈍くなります。自分で敷いた布団や座布団につまずいて転倒してしまうことさえあるのです。これは年寄りに限らず厚さ2センチもある分厚い絨毯などを敷いて、これに躓いて思わぬ事故を起こすこともあるのです。
子育てと老いに玄関マットはいらない?
さらに子育て中の家庭では玄関マットや風呂のマットなども注意が必要です。マットの上に乗ったらそのまま玄関に滑り落ちるなどということもあるのです。これがお年寄りだったら大変な事故となります。玄関マットなどない方がよいのです。どうしても敷きたい場合には滑らないように下をゴムマットや両面テープなどでよく止め、できるだけ薄いものにした方がよさそうです。

逆に一段下がったリビングや、小上がりの和室などハッキリ大きな段差があると段差を見誤ることはなく、足腰を鍛え、腰かけることもできて家の空間や生活に変化もたらします。ごくわずかの中途半端な段差が問題となるのです。

こうして改めて住まいを見つめ直してみると思わぬところにいろいろな危険や段差があるのです。自身の歳や身体も急に大きな段差があって老いるのではなく、次第に段差ができて老いるのです。
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