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生活の「場」を考えると「収納」の位置が決まる?!~間取りから場取りへ2
生活の「場」を考えると「収納」の位置が決まる?!~間取りから場取りへ2
昨年の暮れの収納のお話しについてさらに要望が多く間取りと収納についてお話しします。家を狭くしている最大の原因は溢れるモノです。特にそれらのモノを入れるもの、すなわち収納家具も家を狭くするモノなのです。住まいの間取りをする時に部屋を並べることではなく、住む人の生活とその営み、つまり人のするコト優先でその場をつくる。すなわち「場取り」が重要だと思うのです。
このことは部屋を廊下に沿って並べるのではなく、人の動きに合わせて“するコト”の「場」を並べて行くことです。収納もまた同様、人の動きに合わせて配置されることが重要です。
この“するコト”に合わせたモノの収納にはひとつのルール、いや法則?があることが分かります。それはそのモノの配置の間取り、いや「場取り」があるのです。
■物にも間取りがある収納の配置マトリックス(画:天野彰)
これこそ「収納のマトリックス」と言えるのですが・・・、その配置は何よりも人のすることの「場」に置いて手を伸ばせばモノが出て来るというまさに収納の「場取り」なのです。
これはリフォームでも新築でも同様で、その場の間仕切り壁を壊して“空け”たり、あえて壁をつくらず、それを収納棚や収納壁にするのです。
こうして壁であったところに少しも面積を増やすことなく何千冊もの単行本が納まってしまうのです。
■今の3LDKに7,000冊の本が収納?!(画:天野彰)
このことは何も本に関わらずこの分の面積で空間を潰すことなくクロゼットや棚ができて家の中がすっきりするばかりか、地震に収納家具自体が転倒する心配も無くなってしまうのです。不思議なことにこの造り付けの棚の中のモノは置き、家具よりも揺れが増すことなく倒れたり破損することが少ないのです。
こうして人と収納を一体にすることが私の家づくりのプランニングの手法で、そこで家族がそれぞれ何をするか、と言う人の行動にまとわるモノの置場と考え、その場と季節に必要の少ないものを納戸や倉庫に置くのです。
その全体をまとめた家全体の収納の配置が「収納のマトリックス」でもあるのです。
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