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2026年3月22日(日)
狭い国土でどう住む?(3)~合掌造りの思想
狭い国土、一緒に住めば合理的?合掌造りに学ぶ
新国立競技場白紙撤回は現政局のタイミングとしては良さそうな決断であったように思えますが、本質的なオリンピック関連施設やその受け入れ態勢、さらには国の選手強化支援を含め、大人の日本の成熟社会での2度目の国家プロジェクトとしての「おもてなし」レガシーとまでとなると、そのコンセプト自体がまったく見受けられないのです。私たち国土全体のしかも首都で行われる巨大イベントに先駆けていったい何をレガシーとはなにか?前回の設計案競技会を見てもオリンピック開催権獲得のためのPR感だけが強く、太陽光発電や環境整備など?が後付けのイメージとしての漫画で、それをそのまま実施設計へと進めた発注者の責任と姿勢のレベルが問われることと、何よりもそれを受けてそのまま設計や積算してそれが国家首脳に簡単にキャンセルされたこと自体が情けなくも現実的ではないのです。
そのことに少しでも関係した人物や企業名、さらに第三者委員会のメンバー全員の名前を国民に広く公表し、更迭どころか費用の弁済責任が問われるべき事態なのです。これが現実の設計や施工業界の厳しさで、もしその名誉を回復したいのなら無償でも一からやり直すべきなのです。これが本当の「白紙撤回」の首相の発言の重さだと思うのです。
「こんな予算に見合わない設計などキャンセルだ!」あるいは「嫌いなカタチだ!」などと突然オーナーに言われるなど、プロとして大変不名誉なことで、発注者も受けた者も第三者委員会なる委員のすべてが世界の笑いものとなっているのです。「なぜこうなったか!」、「こうすれば希望のカタチができる!」と言う、大人の主張も意見もなく「物価高と消費税のせい」「こんな大きなものは初めてだから…」に至っては、現実のプロ社会ではあり得ないほど情けないことなのです。
しかし何よりも危惧されることは、この無責任な首脳や組織委員会に疑念や不信感を抱き、だれも協力者が現れることなく、またアスリートをはじめとする国民全体のオリンピックへの失望感が、今後の期限のない中でどう対処できるかで、開催場所や時期、さらにはパラリンピックとの同時共催※シンボルマークまで黒に変える差別感を含めて、今までの発想を根本から変える必要がでてきたと、いうことです。
考えてみれば私たちは今まで環境問題?エネルギーのためと、小さな国土でありながら都市の間近に、耐久年度も知らされないまま無数の原子力発電所をつくってしまったり、狭い都市の中で、所狭しと、危険な高層マンションや高速道路を無数につくり続けてきたのです。しかも「区分所有」などと言う無責任な所有権を与え、家を持つ意味、住む意味さえ根底から覆しているのです。「10年もしないうちに価値は半減します!」と言う、絶対的事実を誰も伝えようとしないのです。せめて「償却39年の建て替え費用として毎年購入価額の40分の1、すなわち4,000万円なら毎年100万円、すなわち毎月10万円ほどは積み立てください」と真摯に言うべきところなのです。
こんなことから新たに先行きを危惧する前に、過去の実績を真摯に見直してみるのです。人はやはり一緒に住むことが一番いいのです。いかなる厳しい環境の場所であろうとも人々は何百年も一緒に生きて来たのです。原点に戻ろうとは言いませんが、その良さを現代に生かし、その不備を補足改善すればいいのです。

私が何十年も言い続けて来た「フレームコロニー」は、ご存じあの白川郷の合掌づくりの高強度で高レベルの“メンテナンス力”〈結:ゆいと言う〉(写真:著者)を参考にしたもので、A型の強靭な構造兼設備フレームに各ハウスメーカーが一定のアタッチメントで自由にハウスユニットをつくりそれを“フレーム権”にはめ込むと言うものです。 同居なら左右、あるいは上下にフレーム権を手に入れ一緒に住み、転勤があればそのユニットを勤め先のフレームにそのまま移送すれば良いと言うものです。(イラストと模型)

フレーム自体は常にメンテナンスが可能で、何100年と持ちこたえ、地方のフレームに住めば権利差額は人に譲ったり貸したりして、老後も生きやすいと言うものです。東京では山手線の上をすべてこのフレームコロニーにすれば全線一周に、ほぼ東京の全世帯が住め、駅は常に下にあり、道路もその地下に本当の「山の手道路」ができるのです。各戸は木造や既成のユニットなど好みの自由なものになり各戸には一戸建て同様すべてに自然の風が通り、庭ユニットも持てるのです。もちろん車と同じ中古物件の市場もあり、さらに“持ち家”の自由性が広がるのです。
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