住宅関連記事・ノウハウ
2025年11月29日(土)
生きるためのリフォーム(7)老いたわが心身を支える家- 2 -
はじめに
建物の安全はもとより、それとともに老いるわが身のサポートが大切です。それこそ私が常々提唱している2S+3Fなのです。
2つのSとはSelf-defenseセルフディフェンス 自己防衛の「自助」とSelf-supportセルフサポート自己支援の「自立」です。すなわち地震などの災害に自ら積極的に対処し、さらには老いる身体を自らで最期までサポートしようとする強い姿勢のことなのです。
そして3つのFとは老後の生活でつまづいたり転ばないBarrier-freeと身体に悪影響を与える化学物質や無駄なエネルギーを使わないChemical-free、さらに将来手を加えたり建て直さなくてもよいようなMaintenance-freeのフリーを心がけることが大切なのです。
中でもトイレは身体が不自由となっても自身で快適トイレができることが何よりも重要で、老いて自己尊厳が最後の砦となるのです。
思えば最後まで入院や介護者に頼ることなく頑張って生きた私の祖母の生きざまから、人として女として活きる姿勢を教えられたものです。この尊厳こそがこれからもっとITや科学技術によるべきものだと思うのです。どんなに安全で便利で快適な家でも、自らトイレ一つもできないような家では価値がありません。かと言って介護施設ですべてが解決するわけでもないのです。わが身に重大な障害がない限り、最後の最後までわが家で暮らせるように最大の工夫をするのです。
祖母の実際の生活姿勢からイラストのように、風呂にはスノコを敷いて手すりを浴室の下方に付けて脱衣室のタオルケットの上で裸になり、そのまま這って行って洗い場で自らシャワーヘッドとブラシで身体を洗う。トイレはベッドからそのままベンチの上の便座まで腰をずらして行って用を足す。(イラスト・写真)など自ら生きていく姿勢に驚かされたものです。

イラスト1:自ら這って行って身体を洗う祖母の入浴に学ぶ(イメージ:天野 彰)

イラスト2:手をついて移動するベンチ式トイレ(画:天野 彰)

写真:ベッド(手前)から扉を引いてベンチ伝いに便座へ(扉を逆に開く)(設計撮影:天野 彰)
住まいとは、人が最期まで自立するために壁から支えの手が優しく出てくるように人を支えるものだ。と教わったのです。これこそ人の尊厳を守る真のユニバーサルデザインなのです。
NHKラジオ「先読み夕方ニュース」にて「減築」についてちょっとお話ししました。
NHKラジオ「先読み夕方ニュース」はこちらから
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