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建築家 天野 彰 エコとはいったい何?節電で本当のエコを知る!

【1】エコとはいったい何?節電で本当のエコを知る!

今やエコポイント、エコカーなどと、この「エコ」の言葉は全国津々浦々誰にも浸透しているようなのですが、実際にecoすなわちecologyを、「人間を生態系の一部とみなして地球環境を含めた自然環境や社会環境、そしてその他の生態系とも共存すること」などとの、奥の深い概念であることまであまり理解されて居ないようにも思えるのです。人によっては省エネ、すなわち経済性のeconomyの関連と考えるや、も知れません。確かにエコカーなどは少燃費の省エネで、ガソリン代の節約が目的と考えられますし、ソーラー発電による売電などは、その採用に補助金期待のイニシャルコストとの採算性やメリットが検討されるほどです。

本来、地球温暖化抑制策としてのCO2削減が、今回の東日本の大震災による原発事故にともない、電力供給は脱原発の再生エネルギーの自然共存を迫られているのです。このあたり地球環境の排出ガス削減に向けて原発はクリーンエネルギーの救世主とも思われて来たことが・・・、果たして実際に起こってしまった大量の放射能漏れによって、CO2は削減するものの果たしてクリーンエネルギーと言えるのかどうかが、新たな疑問となっているのです。

まさしく近代化や国際化は人類の発展あるいは進歩を促進させるものの、一方で地域の格差を大きく広げ、あちこちでいさかいも起こります。同様に医学が進み長寿命化すると人口も爆発的に膨張し、さらに誰もが利便性を求めることから地球環境はますます急激に悪化することになるのです。すなわち人類の幸せと利便性は相対的に限られ、環境を悪化させる大きな矛盾を合わせ持っているのです。

そこで節電はおろか省エネルギーならぬ“脱エネルギー”をこころざすことが重要です。となるとやはり夏を過ごしやすい風通しのよい家、まさしく「夏を旨とすべし」の家にするのです!

【2】エコとは、自然の湿気対策の“傘の家”の文化

イラスト:雄大な吹き抜けの“イラスト:傘の家(画:天野彰)
イラスト:傘の家(画:天野彰)

なるほど古来わが国の家は「傘」のようにひさしが深く、日差しを避け、風を呼び込む構造となっていたのです。この辺りは、日当たりが欲しい!今流の“日照権”とは違ってほとんどの民家が低く深い庇(ひさし)で、床をあげ、そこに縁側や広縁をつくり、その奥に居室の部屋があったのです。

深い軒や庇は日陰をつくり、雨を避け、さらに湿気を嫌って、床を高く上げ、風を通し、冷えた空気を室内に取り入れようとする“傘の家”すなわち夏の家の構造だったのです。やがて都市化が進み、人々が街に住むようになり、家々が密集し、幾度かの大火に見舞われると、隣家との間は燃えない防火の土壁で囲い、“傘”を家の中央の中庭に向け、そこに小さな庭と日陰をつくったのです。それこそが今も続く京都の町家です。この1000年の時を経て、私たちの国の自然の湿気対策の“傘の家”の文化は営々と続いてきたのです。

「傘の家」の自然の家(画:天野彰)
「傘の家」の自然の家(画:天野彰)

【3】京都の町家は最高の自然エコ住宅

あの暑い京都の町家がなぜ涼しいのか?ある種の実験を試みてみました。

町家の風通しの原理(画:天野彰)
町家の風通しの原理(画:天野彰)

京都町家の模型(写真:天野彰)
京都町家の模型(写真:天野彰)

図と写真のような中庭式の模型をつくり、その両側(南と北)の部屋に線香を立てるのです。その南北の瓦屋根(実験ではモザイクタイル)に太陽に見たてた熱いライトを照射するのです。すると屋根(タイル)がみるみる熱を帯び上昇気流が発生します。

するとその上昇気流が中庭の空気を引き上げ、南北の線香の煙はなんとすべて中庭に向かって流れるようになり、そのまま上空へ引き上がられるのです。これで打ち水の気化熱(蒸発潜熱)で冷やされた路地の涼が室内に引き込まれるのです。中庭に吸い寄せられる空気の流れは涼しい風となるのです。これこそまさに家全体が大きな、換気扇のような働きをするのです。

これぞ長年にわたる先人の知恵の集大成と言えるのです。こうして自然を取り入れ、風を呼び込むエコは創造力であり思想なのです。

京都中庭に面した寝室
京都中庭に面した寝室

京都中庭に面した寝室 A邸 風通しのいい快適な中庭(写真:天野彰)
京都中庭に面した寝室 A邸 風通しのいい快適な中庭(写真:天野彰)

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建築家 天野 彰建築家 天野 彰

建築家 
天野 彰

岡崎市生まれ。日本大学理工学部卒。
「日本住改善委員会」を組織し「住まいと建築の健康と安全を考える会 (住・建・康の会)」など主宰。住宅や医院・老人施設などの設計監理を全国で精力的に行っている。TV・新聞・雑誌などで広く発言を行い、元通産省「産業構造審議会」や厚生労働省「大規模災害救助研究会」などの専門委員も歴任。著書には、新刊『建築家が考える「良い家相」の住まい』(講談社)、『六十歳から家を建てる』(新潮選書)『新しい二世帯「同居」住宅のつくり方』(講談社+α新書)新装版『リフォームは、まず300万円以下で』(講談社)『転ばぬ先の家づくり』(祥伝社)など多数。

 一級建築士事務所アトリエ4A代表。

 一級建築士天野 彰 公式ホームページ
 一級建築士事務所アトリエ4A ホームページ

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