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2025年4月1日(火)
“京町家”から学ぶ、これから住む場所の選び方
京町家から学ぶ、これから住む場所の選び方

土地を探すとき、駅から○分とか、学校や病院からの距離を選び方の基準としている方々が多いと思います。もちろん、住み替えが容易な賃貸住宅であれば、生活の利便性を優先することは当たり前の考え方です。しかし、これから自分が暮らしたい家を建てるにあたって、果たして利便性だけで住む場所を選んでも良いのでしょうか。そこで、考え方をちょっと変えて、「この地域に住むことが自分の生き方の表れ」という、“住む場所を選ぶ発想”を持ってみてはいかがでしょう?
住む場所を選ぶ発想転換
どんな家に、どのように住むか、というのが、家づくりの基本的考え方ですが、その地域に住む。「地域に共存する」という最も大切なこともしっかり考えながら土地探しをすることで、ずっと満足できる家づくりができるのです。この考え方を、平安時代からしっかり維持・発展させてきたのが、京都から全国に広まった“京町家”です。

京町家とは、平安京の時代からものづくりや商いを営んでいた人々が、都市住民として京都に定着。自らの暮らしの拠点を大路、小路に面した空間に求め、そこに小屋を造ったのが京町家の始まりと言われています。都市住民が都市の中で高密度に住み、往来の人との交流やふれあいを前提として商い、生産する建物であるという性格上、その外壁は通りに面し、隣の建物と近接。軒を連ねているという特徴をもっています。
京町家の価値は、くらしの文化

平安時代から人が気持ちよく生活していくための暮らしの知恵が積み重ねられ、四季折々の季節の変化に合わせた暮らしの文化。地域の自然との豊かなかかわりは、その暮らしを支えていく家事の役割分担、親から子への祭事伝承を通じて、家族のかかわりと子供の教育にも大きな役割を果たしてきました。ある地域に住みたい、と考えることが、その地域が好きだから。その地域が自分の暮らしにあっていることだから、と考えることができるならば、地域の良さを壊して“個性的な住まい”を考える方々は、決して多くないでしょう。
土地選びは長い人生を見据えて
土地探しとは、“住む場所”選び。現時点の利便性だけではなく、いずれ子が独立して夫婦2人きりの生活になる。伴侶との永遠の別れをもってはじまる、高齢期のひとり暮らし。土地選びをするときは、長い人生に思いをはせながら検討することも大切です。
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