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顔の見える子ども部屋~都市の住まいに求められる思想とは
顔の見える子ども部屋~都市の住まいに求められる思想とは
―机の置き方ひとつで変わる親子の関係―
住まいの間取りとは実に不思議なもので、その配置や、ドアの開きかって一つで親子関係や家族関係にまで係わることがあるのです。
家の大小にかかわらず、壁で個室化された子ども部屋であればそのために家族が疎遠となったり引きこもりの原因にもなりかねないのです。その反対に親子の息づかいが伝わりそうな狭い家でもそのことがわずらわしくもなく、かえって楽しく住みやすいこともあるのです。
家の大小にかかわらず、壁で個室化された子ども部屋であればそのために家族が疎遠となったり引きこもりの原因にもなりかねないのです。その反対に親子の息づかいが伝わりそうな狭い家でもそのことがわずらわしくもなく、かえって楽しく住みやすいこともあるのです。
そんな中、親が子のドアを開けて中の様子を見ようものなら「人の部屋に入るな」とか「かぎを付けて」などと言われショックさえ受けることになるのです。部屋を与えるときは無防備に与えず、個室の管理などの約束をして親の覚悟をしっかり持つことが大切なのです。
既に個室を与えてしまった場合でも対処法があるのです。親子の関係は間取りだけではなく互いのコミュニケーションが取れることが大切です。
それが子ども部屋の机の配置一つで変えられるのです。どの子ども部屋も家の南側にあって、机はその窓側の窓辺に置いている例が多いのです。
その何が悪いかと言えば・・・、まずその一つが光線です。窓際は日射がきつく目に非常に悪いのです。さらに窓から見える情景や音が気になり勉強に集中できません。そして最大の問題はイラストのように入り口から見える子どもの姿で、まさに明るい窓に向かって見える彼らのシルエットで、いったいなにをしていたのか、疑心暗鬼にもなります。この不信感がいけません。
そこで思い切って机を入り口側の壁に向かわせて置くのです。
これならいつも安定した光となり、目の前に壁があって落ち着きます。なによりも入り口から見える子どもの姿は、まるで「おや?お父さん。なに?」などと良い関係になり、次第に子ども部屋のドアは開け放しとなり家族が一体となるのです。
■イラスト:ドアを開けると見えるわが子の姿(画:天野彰)
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