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まったく新しい「家のかたち」をつくる?~新しい家の発想
まったく新しい「家のかたち」をつくる?~新しい家の発想
今わが国は大きな3つの課題の上に成り立っています。
しかもそれは生活に関することで、とりわけ老いの暮らしと住まいのあり方についてです。
その大きな問題は少子化と高齢化で、今さら聞きたくもないほど言い尽くされていることがらですが、実は実質的な生活に関して社会保障など、本質は何一つ変わっていないのです。
さらに大きな問題にエネルギー問題がありますが、表面的にはこれもソーラーパネルをはじめとする再生エネルギー化などで、一部の人は率先して行っているものの、生活思想の中に有効には取り入れられていないのです。
そして最後が明日来てもおかしくない巨大地震や都市直下型をはじめとする災害の対策で、交通や上下水道などのインフラの老朽化など、儲け優先、財政存続のためにますます危険度が増しているなどです。
さて、こんな困難な時代に如何に有効にかつ安全にわが家、わが暮らしそして人生を守るかですが、これはわが暮らし、わが生き方を根本的に変えることしかすべがないように思えるのです。
その最大の手法が「減築」の発想です。つまり核家族化が進み、わが家、わが街が拡散し巨大化し過ぎているのです。いくらインターネットが進んでも人はリアルの中に生きて初めて人間となり家族となるのです。
その“リアル”をどう具現化させるかと言えば、まさにかつての江戸や京都の暮らしのようにコンパクトに住むことです。
しかも現代のそれは意外にも「個」を優先させることで可能となるのです。
まさに夫婦はリアルに一緒に暮らしても、実は夫と妻の「個」が、“個々に暮らし”親と子もまた同じです。
そうです、10歳を越えた子どもは既に子ではなく「個」なのです。まさにかつての元服と同じです。ましてや親夫婦、子夫婦の同居も二世帯ではなく4つ、さらにはその子を含めて5つ6つの「個」の暮らしの家なのです。
これは携帯電話が個々に普及して、家庭電話の必要が無くなったように、家族の「個」がそれぞれアドレスを持って勝手に社会と繋がる「モバイル」の暮らしなのです。
この“モバイル状態”から、新たな住まいの暮らし方となり、このためのそれぞれの住まいのハードとソフトが確立し、まさに家族、親子が「個」でありながらリアルに強く繋がり、さらに責任ある「個」を社会に確立させるのです。
家族のそれぞれが最小の空間と装置で最小のエネルギーで暮らし、労働、さらには教育、そして医療福祉と密接につながり、その「個」の空間と装置がそれぞれの安全安心と自給自足し、新しいインフラと社会のシステムと連動していくのです。
それがこれからの住まい、「家族のかたち」そして「同居のかたち」をつくるのです。
これこそがこれからの種々の問題を解決させる「住まいのかたち」いや考え方なのです。
ではそれは「個」の発想の住まいとはいったいどんなものか?どんな暮らしなのか?・・・、これからお話しをして参りたいと思います。
まずはヒントとなるお馴染みの住まいの原点のイラスト3点を改めてご覧ください。
■イラスト1:かつての洞穴の住まいの暮らしに戻る? ■イラスト2:江戸の裏長屋の暮らしに戻る(画:天野彰)
■イラスト3:そして「個」が持つ家になりこれから新しい住まいのかたちを考える(画:天野彰)
なお新年に引き続き、拙著『脳が若返る家づくり部屋づくり』(廣済堂出版)など、お望みの本をさらに5名様にプレゼントいたします。
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