住宅関連記事・ノウハウ
2026年3月22日(日)
住宅ローンの返済期間の考え方
はじめに
お客さまからの住宅ローンに関する相談で、「返済期間をどのようにしたらよいのか?」というご質問をよくいただきます。「ローンは、できるだけ早く返したい」という人もいれば、「毎月の返済金額が少なくなるよう、できるだけ長く借りたい」という人もいて、住宅ローンに対する考え方は人それぞれです。そこで今回は、住宅ローンの返済期間について考えてみます。
借りられる期間は何年?
一般的な住宅ローンでは、ローンの返済期間の最長を35年としている場合が多いです。ただし、住宅ローンを完済するまでの年齢についても制限があって、75歳から80歳としている金融機関が多いです。
したがって、実際にローンを組むことができる期間は、「【完済の制限年齢】-【現在の年齢】」と「住宅ローンの最長借入期間」のいずれか短い期間になります。完済の制限年齢が75歳の場合、45歳で住宅ローンを組むとすると、最長でも30年までのローンしか組めないということになります。
さらに、実際に住宅ローンを組む場合は、給料など毎月の定期収入から、日々の生活費を支払い、そして、住宅ローンを返済することが前提となるので、「自分が退職するまでの間に返したい」と考える人も多いです。けれども、例えば45歳の時に住宅ローンを組むとすると、定年退職までの期間は15~20年ということになり、短期間で住宅ローンを返さなくてはならなくなります。短期間で返すと、毎月の返済金額が多くなり、家計への負担が重くなります。
長いローンを組めば毎月の返済金額は少ないが、総支払額は多くなる
次に、借入期間と住宅ローンの返済金額の関係を見てみましょう。3,000万円の住宅ローンを固定金利2%で組むと仮定すると、借入期間ごとの毎月返済金額、ローンを完済するまでに支払う金額の総額(総返済金額)は、以下の通りになります。
- ・期間20年 毎月返済額 151,765円、総返済額 3,642万円
- ・期間25年 毎月返済額 127,156円、総返済額 3,815万円
- ・期間30年 毎月返済額 110,885円、総返済額 3,992万円
- ・期間35年 毎月返済額 99,378円、総返済額 4,174万円 (※元利均等返済の場合)
20年と35年とで住宅ローンを組んだ場合を比較してみると、毎月返済額は、35年の時の方が約5万円少なくてすみますが、総返済額は約500万円多くなります。つまり、返済期間が長いほど、毎月の返済負担は少なくて済むけれども、一生涯を通しての返済負担は重くなるといえます。まずは、借入金額と金利、返済期間で、住宅ローンの返済がどのようになるのかを、シミュレーションしてみることをお勧めします。
●参考外部リンク:住宅ローンシミュレータ
今、返せるではなく、将来も返せるかが重要
住宅ローンのシミュレーションをして、毎月の返済金額がわかり、今の家計なら十分返していけると安心しては危険です。家計の支出は、お子様の成長に合わせて、教育費も生活費も上がっていくのが通常です。また、住宅ローンの返済だけではなく、老後に備えて貯金もしていかなければなりません。将来の家計も予想しながら、安心して返せる返済金額にしなければなりません。

大事をとって長めに借りるは正解か
ギリギリの返済は怖いので、長めに借りて、繰上げ返済しよう、と考える人も多いです。けれども、よほど意志が強い人でないと、計画的に繰り上げ返済を行うことができないのが実際です。不思議なことに、お金はあると使ってしまうのが通常の人です。例えば、定年まで20年とした場合、20年で借りると毎月の返済が厳しいので、少し余裕を見たいといった場合、状況にもよりますが、定年までの期間+5年の25年間で返済できるような資金計画だと安心です。また、35年でもローンを組むとした場合でも、20年で借りた場合の毎月返済金額との差額分は、積立貯金をしておくなど、定期的に繰り上げ返済を行う仕組みを作る必要があります。
住宅ローンの返済期間は、短すぎても長すぎても良くない、ご自身に合った、適度な返済期間を選ぶ必要があります。ぜひ、ファイナンシャルプランナーなどの専門家に相談しましょう。
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- 担当:ファイナンシャルプランナー CFP(R) 平野直子
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