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2026年3月15日(日)
改めて「壁の家」と「傘の家」~冷暖房の時代も「夏を旨とする」!
冷暖房の時代も夏を旨とする
欧州の家は冬の余りの寒さがゆえ、大陸で国境に接する列国からの侵入に“身を守る砦”の「壁の家」で、わが国にその見かけの形や合理的な構法だけが取り入れられ、今ではわが国独自のパネルやツーバイフォーなどの高気密高断熱の「壁の家」となっているのです。そのため乾燥する冬は暖房で室内がさらに乾燥し過ぎないように注意が必要ですが、多湿のわが国では壁面やサッシの枠、便器の裾などの結露が問題となります。特に怖いのは普段目にすることができない壁の中や床下などに起こるの「壁内結露」です。その結露水は流れ出ることなく構造を腐敗させるばかりか、住む人をカビやダニで苦しめることにもなりかねません。
そんなことからわが国の住まいは、夏も冬も四季を通じて、「夏を旨とすべし」この“夏の家”こそ、対湿気の「傘の家」となるのです。

住まいは夏を旨とすべし「徒然草」はわが国の偽らざる自然や生活、さらに世相を穏やかにかつ的確に言い著している貴重な随想で、何年にも渡って人々が読み継いでいるものです。この気候と風土の中に息づいているテーマこそ「湿気」で、住まいも暑いときも寒いときも常に湿気とかかわり、この梅雨時こそがわが国の住まいの本領を発揮するときだと言えるのです。
大震災を体験し、エネルギー問題にも直面し、人々はかつての暮らしに回帰しようとし、今改めて「夏を旨とすべし」なのです。もともと日本の家は「日照」よりも深く低い庇(ひさしに縁側があり、その奥に畳の部屋があるのです。深い庇は日陰をつくり、雨の湿気を防ぎ、床を高く上げて風を通し、冷えた空気を室内に取り入れようとする“傘の家”なのです。実は厳寒多雪地帯にある白川郷の合掌造りの家でさえ「傘の家」だったのです。ぶ厚い萱葺き屋根は外断熱ですが、内側は吹き抜けで風通しよく開放でき、両妻側の三角部分は、障子の紙一重に戸板の雨戸だけで、冬でも一気に開放し通気をするのです。だからこそ300年以上も長持ちするのです。

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